アイザック・バシュヴィス・シンガー - 2004年08月20日(金) 8月14日土曜日。 デイビッドがナターシャ連れてバイオリンを持ってうちに来てくれた。 ナターシャがチビたちを追いかけないように、わたしは言われた通りにチビたちをベッドルームに入れてドアを閉める。ピアノとバイオリンを併せて一緒に弾いた。久しぶりだった。楽しかった。デイビッドがベッドルームでチビたちと遊んでるあいだにわたしはスクォッシュをスチームして、ごはんを炊いてデイビッドの好きなのりで簡単な手巻き寿司を作って、一緒に食べた。ナターシャにも白いごはんにひじきを混ぜたのを作ったら大喜びでペロッと平らげてくれた。 8月15日日曜日。 デイビッドは泊ってった。泊ってくれたのははじめてだった。 ナターシャをリビングルームにひとりにして、チビたちと4人で寝る。 小さなことでまたケンカして、ケンカしたせいで明け方に眠る。起きたらお昼過ぎだった。ダイナーにブレックファストを食べに行った。ダイナーでディナーを食べようとは思わないけど、ダイナーのブレックファストは楽しくておいしい。ケンカのことなんかすっかり忘れて、たくさん食べてたくさんおしゃべりして、長い時間ダイナーで過ごした。 「もうケンカはほんとにうんざりだよ」。帰り際にデイビッドは笑いながらそう言った。やめたい。やめたい。ほんとにやめたい。もうケンカなんか。 夜、Barns & Noble からデイビッドが電話をくれる。わたしにアイザック・バシュヴィス・シンガーの新しい本を買ってくれたって。 8月16日月曜日。 朝、病院の駐車場の前の道路で、大きな穴ぼこに落ちてオイルパンをぶつける。突然なぜか道路の真ん中が落ち込んで出来てた大きな穴ぼこが、雨のせいで見えなかった。ラヒラもやっちゃったって。でもラヒラの車は平気だった。お昼休みに AAA に来てもらって、修理屋さんに引っ張ってってもらう。修理代500ドル。信じられない。 借りてたアイザック・バシュヴィス・シンガーをやっと最後まで読む。 新しいアイザック・バシュヴィス・シンガー、早く読みたい。 なんとなく、また自分の人生に心配と不安がいっぱいになって眠れない。 8月17日火曜日。 地下鉄で通勤。悪くないかなって思う。 8月18日水曜日。 ジェニーからメール。「今度の日曜日、教会終わってからジョセフとブレイドのプラン立ててるんだけど、来る?」って。ジョセフとはもう話してない。いつかの電話以来、教会で会って声かけられても、もう前みたいにフレンドリーになれない。でもローラーブレイドはしたいから、「I'd love to!」って返事を送る。送ってから気がついた。わたしのブレイドは、修理屋さんの車の中。 8月19日木曜日。 夜マジェッドから電話があって、踊りに行こうって誘われた。 マジェッドはこの界隈が好きで、うちの近所のことをよく知ってる。わたしよりうんと知ってる。カダーもそうだった。カダーがよく行ってた中庭のある大きな素敵なクラブに連れてってくれたけど、今日はなぜかバーとレストランのところしか相手空いてなくて踊れなかった。場所を変えてわたしが聞いたことのあるクラブに行ってみたら、ラップのショーをやっててつまんなかった。もう一件トライしてみようってマジェッドは言ったけど、わたしはもううちに帰りたかった。拗ねるマジェッドを説得してうちまで送ってもらったら、トイレ貸して欲しいってマジェッドは言う。お手洗い使ってからリビングのカウチに座ったマジェッドはわたしを隣に座らせて、「キスしたい」って近づいて来た。「帰って! あたしにはボーイフレンドがいるんだよ。デイビッドを愛してるんだよ」。怒ってマジェッドを追い出す。やな気分。 8月20日金曜日。 車が直ったって修理屋さんから連絡。予定よりうんと早かった。お昼休みを内緒で1時間よけいに取って、車を取りに行く。「この夏一番」みたいな気温の高い日だった。暑くて暑くてめちゃくちゃ疲れた。でもこれで、日曜日にローラーブレイド出来る。 7月に仕事に戻ってからもらってなかったお給料がやっと手に入る。 明日からデイビッドは、ロードアイランドで週末を過ごしてから、マサチューセッツのお兄さんちの、メインランドにあるサマーハウスに休暇に行く。31日まで帰って来ない。「今日は予定あるの?」って夜遅くに電話がかかって来たけど、ハードだった一週間のせいでぐったりくたびれて、会いに行く気になれなかった。「31日まで会えないのか。向こうから電話するよ」ってデイビッドは言った。サマーハウスは街からうんと離れた湖にあって、携帯のシグナルが届かないかもしれないけどって。 10日以上も遠く離れるなんて、はじめてだ。 もう淋しい。 会いに行ってたら、買ってくれたアイザック・バシュヴィス・シンガー、もらえたのにな。早く読みたい。 -
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