21世紀猫の手日記
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2014年03月15日(土) Fish Head Hunter 第三者目線

そいつは週末になると市場に現れて、「魚の頭はないのか?」と聞いて歩くと
いう。


今週もそいつは人で溢れる市場にやってきた。黒いニット帽に、黒いネック
ウォーマーを鼻の上まで上げている。金壺眼の奥からは狂気にしか見えない
激しい希求の圧力がある。そのせいか、老若男女が道をあける。

精肉店でロースを300g求めた後、鮮魚の方へと足を向けた。
先に青果売り場へ行かなかったのは、おそらく鮮魚で何が得られるかによって
来週の献立を決める腹積りなのだろう。

「はい、何ほしいの〜?」
鮮魚担当のおっちゃんその2がそいつに声をかけた。

「そこの鮭の頭をください」
そいつはスチロール容器に入った鮭の頭を見つけたのだ。

「はーいこれ100円ね〜」
おっちゃんその2は頭と尻尾のほうの身を
新聞紙とビニールに包んで渡そうとした。

そのときそいつが動いた。

「あっ!今日は真鯛の頭もあるのか…しまったなぁ。どうしようかな」

そいつは、鮭の頭が縦二分の一しかないことに気がついていた。
実はここ3回ほど鮭の頭の入手に失敗していた。
今日、頭が手に入ったのは嬉しいが、小さめだし量が少なすぎる。

真鯛の頭は3匹分、買おうかどうしようか、一歩踏み出したままの姿勢で
そいつは鯛の頭とにらめっこしている。

おっちゃんその2の商売の勘が働く。
人相はよく覚えていないが先月くらいから頭を求めてきたやつではないか。
こいつだ。フイッシュヘッドハンターだ。

「じゃ、これあげるからそっち200円でいいよ」
「おお、それはありがとう。」
「頭が好きなの?」
「魚の頭がすきなんだよ」

まるでおっちゃんその2に暗示をかけようとするようにそいつは
妙に力強い声で頭が好きを宣言していった。

言外に「私が今後来た時はかじかやたちなどを勧めずに、頭あるよと言え。
むしろ、私のために頭をおとりおけしておけ!」とおっちゃんその2の
意識下に埋め込もうとしたようだ。

そいつは毎度毎度、頭の有無を問うのが面倒になってきていた。

今日の声の魔法が効いていれば、来週はおっちゃんその2から、
「今日頭いいのあるよ」と言われるだろう。

おっちゃんその2に200円を渡し、そいつは青果コーナーへと去って行った。
ニット帽とネックウォーマーの間から不気味な笑顔がこぼれていた。


終わり。


なんやねん?なんなん?これはなに?

……いやその、日記って自分目線だからたまに小説風に。
まぁ、第三者目線でw。鮭の頭をただでもらい、鯛の頭を200円で
買ったというだけなんだがw。

えーと、鮭の頭は晩にねぎみつばしいたけ生姜などと出汁仕立てで、
鮭茶漬けっぽくしてご飯にかけていただきました。

真鯛の頭は出汁とヒガシマルうどんスープで、とりあえず煮ました。
野菜の具は鮭と大体同じです。豆腐入れて醤油系の味付けにするのも
いいかなと明日味見して決めようとおもいます。


精肉店が、”性に句点”と変換されて笑ってしまった。

いやいや今日はねぇ、冷凍のつぼだいが5枚で590円という
奇跡の出会いもあったのよ。いやー市場っていいねぇーへっへっへ。

つぼだいはそのうちパスタにしようと思う。


zaza9013

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