シングルペーパーライフ。

リー



 いつか笑って思い出せるように。
2007年11月27日(火)


チョダンが

悩んでいると思う。

本人もうまく言葉にできないし、

一体何に悩んでいるのかもわからないのかもしれない。

ただ、周囲とうまく関われないことを、気にしているのではないか、と思う。

関われないなら、関わらずにひとりでいたい

そういう感じになっていると思う。

急に接触してくるクラスメートへの対応に、

どうしていいかわからないという感じなのではないだろうか。

そこに悪意があろうとなかろうと、

どう接しても、どうも空回りしている気がしているのではないだろうか。

その感じは、その空気は、何となくわかるから、

それならひとりでいたいと思うのだろうな。

「バカにされてるんだよ」

そんな言葉を言うチョダン。

私はわかっていても言ってみる。

「チョダンは勉強できるのに、バカにされちゃうの?」

「勉強ができるできないは関係ないんだよ」

うん。知ってる。わかってる。そっか。そこまでチョダンも気がついているんだね。

苦しいよね。うん。

「部活やめたいんだよね」

うん。そうだね。活動なんてロクにしていない部だしね。

お母さんは後悔してるんだよ。

卒業式のとき、卒業証書をもらってから「吹奏楽部に入ってがんばります」

そう宣言したチョダンに、ストップをかけてしまったのはお母さん。

吹奏楽部の過酷な練習に、チョダンがついていけないと思ったから。

挫折感を味わってほしくなかった。君が味わう挫折感は、音楽そのものを拒絶してしまうような気がして、そうなってほしくなかった。

音楽を楽しむならほかでもできる。

運動部さながらの練習と、高度なことを目指している部員たちの中で、

つらい思いをするのではないかと、臆病になったのはお母さん。




それが正解だったのかそうじゃなかったのか、今もわからないけれど、

「行くところがないやつが集まった部活」

そう表現するチョダンの心の中を思うと、苦しくなる。

このままじゃいけない。

目標もやることもなく、学校から直帰し、塾へ行くでもなく、家で通信教育をこなして、あとは遊んでいる。




何かやらせてあげたい。

何か熱中できるものを見つけてあげたい。

自分が「がんばってる」って実感できて、達成感を味わえる場所を探してあげたい。

学校以外に、自分を認めてくれる場所。






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