New とほほ日記
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2001年05月12日(土) NHKスペシャル・多品種少量への挑戦

夜TVでNHKスペシャルを見た。
NHKでは、プロジェクトXと共にチェックを欠かせない番組だ。
今回のは、工場が次々と海外移転して行く中で、生産方式を見直す事で国内でも生産活動を続けることができる様にするドキュメントだ。

トヨタの看板方式は一部の会社にしか定着せず、生産の機械化の走った結果、多品種少量にも対応できず、生産ライン上に仕掛かりが多数存在する様な状況で採算が取れずその為生産の海外移転が生じている。

それを変える一つの方法として、多能工による生産方式がある。作業者一人が一人屋台と呼ばれる部品の棚を持ち一人で全ての工程を行うものである。

例として取材された工場では、一人当たりの生産台数は約3倍になった。一人生産は結果が自分の成果として現れるので作業者の実力と意欲を引き出す事になるからである。

その工場では、製品に貼り付けてあるチェック票に自分のサインをして責任を持つ様にしており、多能工のレベルの高い人は「マイスター」の称号を与えられる。
鳥取三洋では、従来6人チームで行っていた作業が一人屋台方式で一人1日となり作業効率は2割アップした。管理が逆に従業員の能力を止めていたのだ。

他の例として、スタンレーでは電球ユニットを製造するラインで、従来新しいものを生産する場合はロボットを使った1台1,500万円する機械を使っており、採算が悪化していた。これを見直し小さな50万円の機械で作業することができ3年間で設備投資を1/3に減らせた。

産業の空洞化を止める為に色んな生産方式の模索が続いている。しかし決め手はない。

面白かったので内容を書いた。現状を打破するのは非常に大変なことだ。
それも、成功するかどうかわからないことに取り組むのはどれほどの努力と根気と勇気がいることだろう。


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