夏らしい日がとても短くて、ずいぶん早いうちから秋の風。そんな中にはゾクリとさせる風が紛れ込んでいる。
部屋の空気が動いている。薄い夏用の布団とはいえ、しっかり潜り込んでいる為寒さは感じない。むしろ心地よいくらいだ。 それにしても、何故こんなに空気が動く?風があるんだ? ……あ。窓が開いているわ。どうりでね。しかし、いつ開けたんだっけ……。
ぼんやりと考えていると、アラーム音が聞こえてきた。ああ、起きなくちゃ。はいはい。起きますよー。
…………。
「あんた、いつまで寝てるの!遅刻しちゃうわよ!!」 勢い良く部屋のドアが開かれ、同時に飛び込んできた母の声。
心地よい風が一瞬にして変わった。
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