最後の授業


 過去 : 未来 : メール 2004年03月09日(火)


今日は私が受け持つ3年生の最後の授業。
卒業式を木曜日に迎えるだけになった。

3年生の人数は39人だがそのクラスを半分に分けて二人の先生で受け持っている。

K先生は1年生の頃から彼らを一人で見てきたため私が4月に講師として学校に出向いた時に

「何しにここへいらしたの?」

という態度で接しられ1学期中はかなり心的被害を受けた。
今ではすっかり慣れて「K先生はそういう人だ」と割り切るようになった。

そんなかわいい3年生達の最後の授業は彼女の希望どうり合同で行われた。


「リホ先生。私10分話すからあなたも10分間の話、準備しておいてよ。」

その42歳のK先生はとても話はうまい。
だから授業でもどんどん話が脱線していって今回も教科書みんな終わらなかったくらいだ。
でもなかなかいい話をすることは認める。


「私はそんなに話せませんから私は5分で残り15分先生でどうぞ。」^^


K先生の話。


私には3人の子ども以外に実はもう一人子どもがいます。その子は高校二年生です。本当のことを言えば旦那さんのお姉さんの子どもです。お姉さんは離婚して子どもと二人協力しあって頑張っていました。毎日一生懸命働いていました。でもある日体の調子が悪くなり病院に行きました。彼女は「がん」だったのです。でも家族みんなでお姉さんに本当の事を言うのをやめよう。ウソをつき通そうと約束しました。私は一生分のメロンを買って病院に持っていきました。そして一生分のウソをつきました。お姉さんは本当のことを知らずに安らかに死にました。人間の命のはかなさを感じました。私はなぜこんなことを話すのかと言うと、みなさんに「ウソ」をついて欲しくないと思うからです。これから長い人生「ウソ」など言いたくないのに「ウソ」をつかなくてはならない時がくるでしょう。だからつまらない「ウソ」などついて欲しくないのです。

彼女は泣きながら話した。

生徒の一部も涙していた。







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本当にウソをつかなくちゃいけないときが誰にでも来るのだろうか?

私が変なのかな・・・・。

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