「スパイダーマン」を見てみたが、確かにおもしろい、、、というより、 動きがかっこよすぎる。 蜘蛛の巣というか蜘蛛の糸をプシュッと出しては、めまぐるしく移動する。 まったく速さがゆるむこともなく、ヒュンヒュンと移動する。 時には、両手から発射した2束の糸で吊り輪の選手のように3回転ほどして 勢いをつけて飛んだり、パチンコのような力を利用して飛んだりする。 その一連の動きが実に優雅で華麗で、痛快である。 そうかと思うと、壁にピタッと張りついてビルの壁も這い上る。 そうして、市民を救い、犯罪者をやっつけるというわけだ。
よくできていると感心できるのはそこだけだ。 いや、それともうひとつ、逆さにぶら下がったスパイダーマンと、 ピーター(スパイダーマンの正体)が子どものころから愛し続けている メリー・ジェーンとのキスシーンも、なかなかの展開である。 逆さまでのキスという稀有な構図だけでなく、 メリー・ジェーンは、ピーターとは知らずにスパイダーマンにキスをし、 ピーターは、正体を告げずにスパイダーマンとしてキスを受ける、という 微妙な心理の交錯が感じられる場面でもあるからだ。
ま、そんなところである。 どうもいただけないのが、科学者オズボーンの凶悪な人格の場面の、 グリーン・ゴブリンの存在である。 こういう対等な敵の存在というのは不可欠の要素なのだろうか? グリーン・ゴブリンのせいで、きわめて子どもっぽい映画になってしまった。
|