お父さんが「火星人」、息子が「水星人」、娘が「金星人」、というすっとうきょうな一家なのに、なぜかどうしようもなくリアルな手触りがする家族たち。それぞれが内側に抱えた、宇宙みたいに深い闇を表に出すことでつながっていく……。もしかしたらこれは、シュールな包み紙に覆われたオーソドックスな家族再生のものがたりなのかもしれないな。背景に流れる音楽がとてもいい。