西日が差したら枇杷の実を食べよう
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2005年11月17日(木) いじわるオゾン



録画してあった『スイミングプール』(フランソワ・オゾン監督)と『列車に乗った男』(パトリス・ルコント監督)をみた。偶然だけれど、二つの映画には、共通点がいくつかあった。
両方ともフランス映画というだけでなく、それぞれの映画の主人公が「老い」を意識した中年であること。二人とも、今の自分とまったく違う生き方をしている別の人物になりたいという、憧れに近い感情を心の奥底にひそかに抱いていること。苦虫をかみつぶしたような真面目な顔の映画のふりをして、実はユーモアたっぷりの映画なこと。そして、結末が人によって解釈が分かれそうな所・・・等々。そんなに期待していなかったのに、二本とも面白かった。『スイミングプール』は一度みただけでは、よく理解できなかったので、ネット情報を参考にしながらもう一度見直したら・・・。うーーん! 目が覚めるようにべつの面白さが迫ってきました。
フランソワ・オゾンの女への意地悪なまなざしは圧倒的に素敵だなぁ。初期の『海をみる』や『ホームドラマ』に近い路線の、わたしの好きなタイプのちょっとヘンなオゾン映画だったので満足。


otozie |MAIL