西日が差したら枇杷の実を食べよう
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2003年02月20日(木) みなさん、トイレとか大丈夫だったの? 『ショコキ!』

サッカーWカップ、2002日本代表、アレックス三都主氏と
一緒に、借りたビデオです・・・
といっても、わたしが、これを借りているとき、
偶然、同じビデオ屋で、アレ氏が隣でビデオを物色してた、
ってだけなんだけどさ。
でも、ほのかにアレ氏のコロンの香りを嗅げて、いい気分。
(って、わたしは変態か・・・)

と、くだらない前置きはさておき、拝見させていただきました、
ジョビジョバ、マギー氏の初監督作品、『ショコキ!』。
ショコキってのは、昇降機、つまりエレベーター。
東京都内。某日。エレベーターに閉じこめられた6人の男女の数時間の物語、
っていう、ありふれてるっていえば、ありふれてる設定なんだけど、
この映画のオリジナルな部分は、
閉じこめられたエレベーターが2基である、ってところ。

で、その、もう一つのエレベーターの方に、
マギー氏はじめジョビジョバのメンバー全員が閉じこめられていて、
これからリーダーがつくろうと企画している
「メインの方」のエレベーターのストーリーについて、
同時進行で、いろいろ、アイディアを出し合っているっていう、
表舞台と裏舞台がこんがらがった、
らせん階段というか、メビウスの輪というか、
まぁ、そんな風な、ちょっとヒネった設定なのだ。

それぞれのキャラクターを立たせた、
三谷幸喜の『12人の優しい日本人』的な密室会話劇で、
みなさん、演技派で(とくに遠藤憲一と本田博太郎が最高)、
それなりに、楽しく笑えたんだけど、
残念ながら、なにか、いま一つ「足りない感」があったんだよなぁ。
もっと、面白くできただろう、マギーさん、って感じの、物足りなさ。
なんかね。ドラマが無機的なの。全体的に。
例の、「メビウスの輪」の設定が入っちゃったからかな。
まぁ、意図して、そういう空気を描きたかったのかもしれないけど、
そういう無機的なイメージって、舞台ではよくても、
映画じゃ、ちょっと苦しいと思う観客もいるはず。
ほら、映画って有機的なもの、って感覚があるから、
わたしみたいに、ずーっと、トイレの心配をしてた客も絶対、いたと思うし。

あ、でも。
遠藤憲一氏は、「ヘンな人だなぁ」というセリフに、
「お前がヘンだろー」と思わずツッコミたくなるほど、
あやしいTVディレクターがハマっていて、カッコいいし、
おしゃべりで場をなごませようとするんだけど、
なぜか皆から邪険にされる我聞クンは、
まるで『ビッグリボウスキ』のブシェミみたいだし、
週末、何借りよう? 重たいのはヤだしなぁ、
という方にはおすすめです。


otozie |MAIL