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天竜



 リアルorファンタジー

1月ももう終わりですね〜。つうか、寒いよ日本!

今日は会社が倒産しそうなくらいに仕事が暇で、一日中ネットを彷徨っていて、いろいろなサイトへお邪魔して、たくさんの小説を拝読させて頂いたのですが、ちょいと気付いたことをひとつ。

例えば、最近よく耳にするのが「JUNE」と「ボーイズラブ」の違いについて。昔からのJUNE愛好者にしてみれば、現在、書店に山積みにされているお手軽なボーイズラブ系の小説に難色を示す人も多く、古き良き時代のJUNE小説と現在のBL小説をはっきりと区別して考えている方が意外と多いですよね。
これは、私個人の意見なのですが、私はそれほど昔にも拘っていないし、現在のBL小説を頭から非難するつもりもないし、言ってみれば、JUNEかBLかという区別は、書き手と読み手が勝手に判断することであって、その違いに無理やり線引きする必要は全くないと思うんですよ。
私が書く小説を、読者の皆さんがBLだと感じようが、JUNEだと感じようが、もう書き終わった時点で小説は私の手を離れると思っているので、深く考えたことはありませんし、その線引きにこだわって話を書いたこともありません。

んで、私が突っつきたいのはそこではなく、どちらかというと、ゲイ小説と女性向小説の区別の方なんですよ。
基本的にゲイ小説というと、実際、ゲイである男性が書いたものであったり、筆者が女性であっても、読者を女性と限定せず、どちらかというと男性向けに書いた作品になるんでしょうね。

現在、私は女性向け小説を書き、今後もこれが変わることはないとは思うのですが、私は恋愛はもちろん人間としての心理描写を突き詰めて行ったとき、男同士が関係するためには、何かしらの「理由」を作らなくては気がすまないタイプなんですよ。なぜ、同性を求めるのか。あらかじめ、主役が「ゲイ」と決める場合もあれば、そうじゃない場合もある。ゲイじゃないと決めた場合には、「なぜその相手を必要としたのか」という動機を書くことによって、ファンタジーではないリアルな小説にしたいという欲求があるのかもしれません。
で、そこまでリアルにしておいて、濡れ場だけ曖昧にできるかと言われると、やはりそれもできなくて、私は比較的直接的な表現を用いることが多かったりします。
しかし、あまり露骨に書きすぎると、「美しいJUNE世界」からはやはり遠ざかってしまうわけで、気が付くと女性向「ゲイ小説」になっているわけなんですよね。
サイトで自分の好きな作品をUPするということを目的にすれば、何の問題もないですが、やはり商業誌に投稿するとなると、少しジャンルが違ってきてしまうのかなと悩みます。もちろん、商業誌にも激しい作品はありますが、基本的にどれほど濃厚な濡れ場があろうが、やはり女性が描く空想世界での「セックスの激しさ」なのでしょうね。あれをゲイの男性が読んで興奮するかと言えば、まずしないでしょうから。

ちょっと話がズレましたが、表紙のキス写真を探しに、ここ数日ゲイサイトを彷徨っていて、私が表現したい男同士のセックスは実際には汚くても欲望にまみれていても、やはりこういう形なのだと納得し、そのあとに女性向小説を読んだことでふと違和感を感じ、はたして私が求めるものがどちらなのかという選択を、何となく自分に迫ってみたくなったのかもしれません。
皆さんが求める世界はどこにありますか?

2003年01月30日(木)
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