2009年08月05日(水)

業界のニオイ

女子校を卒業して以来、理工系の大学、メーカー勤務と、男性比率の高い環境に身を置いていた。でも、考えてみたら似たようなカテゴリーの男性としか、知り合っていなかったのかもしれない。

再会した初恋の彼は、今までにあまり接触したことのない種類のひとだった。華やかな業界に身を置いているひとらしい、オシャレな空気をまとっている。それでも嫌みな感じがないのは、育ちの良さからくるのか。それとも根の真面目さが滲み出るからか。

もっとも彼の本質を知っているわけじゃない。なにしろ、あの当時、片手で数えられる程度の、しかも可愛いデートをしただけ。そして●十年ぶりの再会での数時間。

当時の彼は真面目なさわやか好青年、いや青年の一歩手前の少年だった。私の知らない彼の大学時代は、彼曰く“振り子が反対に振れて”相当にアソんだらしい。でも、そんな話は誇張して言っているだけじゃないかと思うくらいに、この日の彼は真面目でナイーブだった。それが彼の本質なのか、無意識のうちに当時の自分に戻っていたのか。それとも私と同じように、緊張のせいでいつもの自分ではなかっただけなのか。

ま、それはともかくとして、違う業界のオトコとの時間は新鮮で刺激があって面白い。よく、職業病とか業界のニオイとか言うけど、やっぱりそういうのってあるのかな。だとしたら、私は一体どんなニオイだったんだろう。