たりたの日記
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2007年06月18日(月) 芥川龍之介の「玄鶴山房」

昨日の勉ゼミのテキストは芥川龍之介の「玄鶴山房」という作品でした。
芥川が自殺する7ヶ月前に書き上げられた作品ということですが、短編でありながら長編小説にも匹敵するような凝縮されたものを感じます。

 また一人の老人の終焉と家族の複雑で屈折した心理を描いているのですが、それを語る語り手の視線がどこか高いところにあり、鳥の眼というよりは神の眼の厳しさと公平さをそこに感じました。そしてそれがこの作品の魅力になっているのではないかと感じます。

 ゼミの中ではこの作品の暗さや救いようのなさを指摘する意見が多かったのですが、わたしはこの作品を興味深く、味わい深く読みました。この作品については後日、書評を書きたいと思います。

 この作品を読み深めるため、またわたしが感じたこの作品の世界を表現してみたいという気持ちもあってボイスブログで、この作品の朗読を1章づつアップしていく事にしました。今は1章と2章をアップしています。この作品や朗読について意見をお聞かせいただければうれしいです。

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