朝起きたら母が具合を悪くしていた。 風邪とは少し違う様子。 めずらしく、頭が痛いという。 頭が痛いなんて言う事は滅多にないので心配になり、 居間で小さく丸まっていたので、 一度押し入れにしまった布団をまた敷き、 横になったら?と声をかけた。
母は非常にパワフルな人で、 常にアクティヴに動き、普通にフルタイムで仕事をし、 家事も完璧にこなすスーパーマザーである。 病気らしい病気もほとんどなく、 (ただし病気になるとたいてい大きい。入院とか) どっちかっつーと私のほうが断然よく寝こんでいる(苦笑) 顔はそっくりだが、中身は正反対である(苦笑)
だから、そんな母が具合が悪いなんて言うと、 物凄く心細くなってしまう。 会社を休もうかギリギリまで迷ったんだけど、 今、全く当日欠勤ができるような雰囲気ではないため、 何かあったらすぐ電話してね、と言って家を出た。
電車の中で、後ろ髪を引かれる気分になった。 なんだか異常に心細い。大丈夫だろうか。 ちょっとつつかれたら泣きそうな気分になった。
エレベーターの中で同僚に会ったので、 今日は早退可能そうか?と聞いたら、 受講必須の試験があることを伝えられた…忘れていた… 普段は仕事中に携帯を見るヒマもないのだけれど、 事情を話してたびたび中座をする断りを入れた。
特に携帯にはメールも無く。
ようやく電話できたのは昼休み。 今は寝ていたけど病院には行けたよ、と母。 風邪と診断されたらしい。 ひとまず安堵。
でも仕事中も気になってしょうがなく。 できるだけ早めに切り上げて、いつもよりはやや早い時間に退社。 帰りに、スーパーで買い物を。 食欲なくても食べられるようなものを…とか考えてたら、 ヨーグルトとかバナナとかゼリーとかうどんとか、 なんかいろいろ手当たり次第に買ってた。 自分が幼い頃、かつてそういうものを用意してもらってたなあ、 と考えて、また泣きたくなった。 (私は非常に病弱だったので、その回数は多かった)
帰ってきたら、すでに帰宅していた父はのんびりTVを見ていて、 母はスヤスヤと寝ていた。 びっくりするほど安心した。
自分が調子を崩すより、 両親が体調を崩すほうがとてもめげる。 人間、年はとるのだし、両親は自分よりも長く生きてるのだから 当たり前のことなんだけど。
なんていうかさあ。 両親には、いつまでも元気で、 「お父さん」「お母さん」としていてほしいなんて、 思ってしまうのですよ。 弱くなってる状態を見たくない、なんて、 いつまでも子供でいたいワガママな考えなんだけれど。
でも、ここ何年かは、 いつもお参りする時に、 「まわりの人の健康」を、一番にお願いしている。 願わずにはいられなくなっている。
夏も終わるせいか、 情緒不安定なのかな。 母が風邪をひいて、こんなに心細くなったのは初めてで。 ぼそぼそと書いてみた。
外で子供が泣いてる。 ごめんねごめんねって火がついたように泣いてる。 かき乱される夜。
|