冷え切った海の限りなく底に近い場所にぼくは住んでいるいや定住する場所などないのだから泳いでいる 泳ぎ続けている と言ったほうがいいぼくなんかがたどり着けることのないはるか上の上にはぶ厚く透明度ゼロの氷がこの海を覆っているそれを知り嘆くものもあれば諦めて融ける時を待つものもあれば氷が張っていること自体知らないものもいる泳ぐことをやめることはできないべつに誰にも禁止などされてはいないのだがただ単にその術を知らないだけだぼくたちは