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2012年07月18日(水) 子どもが育つ時空間をどう構想するか?:発達がおこる場の心理学研究

まだちょっと先ですが、10月28日(日)に滋賀県立大学にて、第124回関西心理学会がおこなわれます。私は学部1回生のときに、学生アルバイトとして運営のお手伝いをしました。当時は、漠然と心理学がやりたいと思っていて、その想いをなんとか具体的な行動にしたかったんですね。何を聞いたかまったく覚えてませんが(笑)。

さて、その学会において下記のようなもよおしが企画されています。これは発達心理学会の国内研究交流委員会の企画するワークショップもかねています。臨床発達心理士、および学校心理士の資格更新ポイント(0.5p)を申請予定です。この企画は一般参加OK、つまり関西心理学会員でなくてもきくことができます。滋賀県の学校の先生方や、保育士、あるいはNPOのかた、そしてお子様の育ちについて考えたいと思っておられるご父母のみなさまなど、多くの方々に是非ご来場いただき、聞いていただきたいテーマです。

ご興味おありの方は、ご予定にいれておいていただけますとうれしく思います。

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「子どもが育つ時空間をどう構想するか?:発達がおこる場の心理学研究」
第1部:基調講演(13:00-14:20)
黒田末寿(滋賀県立大学)「人間観の検証作業としての類人猿研究」
第2部:シンポジウム(14:30-16:30)
「子どもが育つ時空間をどう構想するか?」
企画・司 会 :松嶋秀明(滋賀県立大学)
話題提供:戸田有一(大阪教育大学)いじめ研究、保育研究からみえる育ち
     :高橋菜穂子(京都大学)児童養護施設からみえる育ち
:川俣智路 (大正大学)高等学校における発達障害支援からみえる育ち
指定討論:黒田末寿(滋賀県立大学)

 人間の「発達」は、家庭や学校、あるいは社会的養護の施設といったように、具体的な「場所」で生じています。普段、私たちは、自分たちの暮らしが、いかにこうした場所がもつ力に支えられているのか自覚していませんが、「家庭」がない子どもが抱える困難さや、「進路選択」をおこなっていくことにともなう困難、イジメの問題がおきるたびに指摘される学校空間の閉鎖性などを考えるとき、それは顕在化します。昨今、盛んにとりあげられている「発達障害」の問題にしても、脳科学の進展にともなって「自閉症」の発生メカニズムに迫る発見がなされつつあると同時に、どのような場でその当事者が生きるのかによって、生じてくる「生きづらさ」は変わるでしょう。生物学的な差異をふまえつつも、そこで人間の発達をどのようにとらえ、どのような時空間をつくっていくことが望ましいのかを考えていく必要があると思います。
 本シンポジウムでは、以上のような問題意識に基づいて、第1部では人類学の黒田末壽氏よりご講演いただきます。黒田氏は、アフリカ大型類人猿、とりわけボノボを対象としつつ、個体間関係やその発達、社会制度の起源、コミュニケーションの役割など、心理学に近いところに関心もちつつ、霊長類社会生態学研究を進めてこられました。こうした研究をふりかえりつつ、類人猿研究がもつ人間観とはどのようなものかということについて述べていただきます。それをうけて、第2部では思春期、青年期にある人々の育ちを中心に、さまざまな逆境やリスクをもちつつ発達する人々をいかに記述し、いかに抱えていくための枠組みを構想できるのか3名の方々からの話題提供をもとに考えていきます。


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