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2008年01月17日(木) お互いが誰なのかを知る実践

ある研究会で、学校現場で教育相談、生徒指導に関わってこられた先生が、連携について以下のようにおっしゃっていたのをきいた。

「お互いに何が出来て、何ができないかを知ることです」
「お互いに頼り、頼られるということです」

とてもよい言葉だと思った。とかく、連携というと「つなぐ」という言葉に代表されるように、既存の何かと何かを接続するというニュアンスがこめられることが多い。「ネットワーク」という言葉もそうだ。

もちろん、最初は役割関係として出会うわけである。教師とSC、生徒と教師といったように。ここでは、お互いにとって、他方のことは知るまでもなく明らかになっている。

そして「SCなのに何にも子どもの問題を解決してくれない」とか「教師は〜」だとかいう言葉が互いに聞かれるようになる。自分達がとらえた役割関係にてらして互いの行動を批評するということだ。ここでやっているのは、お互いの責任のなすりつけあいであり、子どものとりあいである。それではよくないのは明らかだ。

さて、上記のようにはじまった関係も、時間がたち、互いに試行錯誤して、やがて互いにお互いのやれることが分かったり、子どもにとって自分が何者であるのか/なれるのかがわかってくる。そうなってはじめて連携というものだろう。「つなぐ」とか「ネットワーク」という、どちらかというと静的な言葉では、隠されてしまう動的な関係生成の側面に目をむける必要がある。

上記の先生の言葉は、そういう関係を築くためにつかえる言葉だと思う。


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