はじめてのヨーロッパ その13 〜ザルツブルクへ - 2003年05月02日(金) 「椿姫」が終わった後、オペラを聴きに来てた日本人グループの何人かにお誘いを受けて、有名なホフボロイハウスに行ってビールを飲みました。 私は見知らぬ人に誘われるのはあまり好きじゃないし、ましてや酒もあまり飲めないし、日頃はよっぽど気のおけない人間としか飲みに行かない。 でもホフブロイハウスに行く機会だし、一人で行くのは流石にどうかとも思うので仕方なく(その時の方々、ゴメンなさい!)行きました。 ………… つまんなかった。 まじ、オタッキーな人だちばっかで。 でもビールは美味かった〜。(ジョッキでかいし、アルコールきついしあっという間にフラフラしてきたけど。) さてこれでミュンヘンの旅も終わり。 なにしろ住みやすそうなオープンな街なので名残惜しいが、正直私はそろそろ日本に帰りたくなっていました。(早っ!) どうも脳裏には白いごはんと、何故か緑の稲穂が風にそよぐ農村のわらぶき屋根の家が見える。 こうやってヨーロッパにいて石の文化に憧れはあるけれど、それに音楽をやっている人間として、音楽が日常に自然にとけこんでいる生活が羨ましくはあるけれど、私はやっぱり日本が好きだ。 …といっても帰りのフライトの日時は決まってる。 ウィーンに行かなければならない。 ふとそこで考えました。 まてよ、ここからウィーンに行ったら4日間もウィーンにいなきゃならないな。 多分そんなに大きな街ではあるまい。 ではここにいてできなかった城めぐりでもするか? 否、否。 地図を見ていて心がひかれる所がありました。 ザルツブルク。 ミュンヘンとウィーンの中間地点には、あのモーツァルトの生まれたザルツブルクがあります。 しかも今は世界最大の音楽祭、ザルツブルク音楽祭の真っ只中。 音楽馬鹿の気持ちをくすぐり、奮い立たせるにはこれ以上のものはありません。 「いざ!ザルツブルクへ!」 行程は同じです。 ウィーンに行く途中で下車すれば良いのですから。 3時間ほどで着きました。 今まで8時間とか10時間列車で揺られてきた私にはそんな時間はあっという間。 途中、オーストリア国境でパスポート・チェックがありましたがかなり形式的なもの。 やっぱり兄弟国みたいなものなんだな、と思います。 私は例のようにまたシャツからパスポートをおもむろに出す。 もうこの頃は慣れてきて恥ずかしいくらい堂々とやってました。 駅は小さいです。 フランクフルトやミュンヘンの巨大サイズどころか、日本の地方都市の駅よりもはるかに小さい。 しかし同じドイツ語圏といってもここが近づくにつれ、列車に乗り合わせてくる人の人種が微妙にかわってくるのが私には面白かった。 ごつく色の白いドイツ人から、だんだん色がついてくる、っていうかアジアとまではいかないけど写真で見るスラヴ系とかハンガリー系の顔立ちが入ってくるんですよね。 音楽祭の真っ只中、ホテルがとれるかどうか心配っでしたが、“i”で割と簡単にOKでした。ただ音楽祭の中心になるザルツブルク祝祭劇場からは遠いところでしたけど。 駅からも遠くてスーツケースを引く手が痛かった。 (だからタクシー使え!って話なんすが) ところでそのだいぶ色々慣れたせいか気持ちが大きくなってて、ホテルも最初の頃は 「予算は抑えてー、抑えてー。」 だったんですが、ここへきて 「使っちゃえー、使っちゃえー。」 と変わってきてました。 どんどん気が緩んでます。 結構いいホテルだったんですが、それでも1泊1万円くらいかな? ホテルまでの道のりの途中に、有名なミラベル庭園がありちょっとゆっくりしていきました。 色とりどりの花壇で大きく色んな模様が描かれている、あのよく絵葉書とかにでてくる庭園。 いやー、綺麗でしたぁーー! やっぱりちょっとドイツ人とは少し違って、感覚が優雅って感じです。 ホテルに着いて、チェックイン。 そのフロントで色々音楽祭情報とかパンフレットをもらったのですが、その中に 「サウンド・オブ・ミュージック・ツアー」 とド派手な英語のパンフがありました。 これが私の胸を激しく揺さぶったのですね〜!! 《つづく》 ...
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