はじめてのヨーロッパ その9 〜ミュンヘンへ - 2003年04月22日(火) 翌日は少し行動半径を広げてみようかと、カレル橋を渡ってしばらく歩いてみた。 しかし観光地区を離れていくと、ここはかなり暗いし、人通りはないし(言い方は悪いが)貧しそうな場所。 やはり旧東側、特に民主化されてまだ数年では経済的に混乱がまだ収まっていないし、逆にこういう国は経済的に豊かになっていくのかしらん?と色々考えてしまった。 …で、どうも一人で歩いているのもどうも怖い感じもしたのですぐ引き返してしまいました。 ヴィシェフラドというモルダウ河畔の高い場所に行きました。 ここは古い城跡で、スメタナの連作交響詩「わが祖国」の1曲目のタイトルになっている場所。(ちなみに2曲目がモルダウ。) 日本語では「高い城」と訳されていることが多いのかな? 日本で言う古城公演みたいな所でゆったりとぼーっと時を過ごしましたよ。 そこから見える赤い屋根、屋根。 そこの屋台で売ってたアイスクリームがめちゃくちゃ美味しくて、今でも忘れません。 あ! トイレでチップを払わなきゃいけない、とか日本を出る前聞かされてなんなんだろうな〜と思ってたら、私はヨーロッパに来てからそういうところはなかったんですね。 でもここで初めて遭遇しました。 おじいさんがドカッとトイレの前に座ってて。 「郷にいっては郷に従え」だけどさー、なんで生理現象にまで金払わなきゃなんねーんだ?というのが本音です。 来た時は「もう日本に帰りたい。」と思ったプラハだけど、今は名残惜しい。 本当に綺麗で素敵な街でした。 さて、ここまで我ながら良く10年も前のことを詳細に覚えているな〜と感心しながら書いてきたのですが、 (細かすぎて読むの疲れる、と言う方、ゴメンナサイ。) ここへきて、プラハからミュンヘンへの移動の最中のことがどうしても頭にでてきてくれません。 朝早い電車にのったことだけは覚えてるんだけど…。 すみません!そこだけ省きますね。 はい、カット、カット!! (← 無責任) で、ミュンヘンに到着。 (← オイ!) ここは駅に着いた時から、今までの都市とは違い開放感にあふれています。 いやー、ここは良さそうだ。 また恒例の“ i ”マークをさがす。 デカいインフォメーションセンターがあり、並ぼうとしたらなんと「ホテル案内」とか日本語で書いた表示があります。 机の上には日本語マップが。(微妙に言葉がおかしかったりするのがカワイイ。) 今回は予算のことはともかく「オペラを観る」という大目標があるので、オペラハウスの近くに宿がとりたかった。 前に私の上司が「Hotel an der Oper」という劇場の真裏にある、というホテルに泊まったことがあって、それを私が手配したことがあったので、そこをとりたい、と短刀直入に頼みました。 それがあっさりとれて、しかも安かったから一安心。 んで、またここでタクシーで行けばいいものを私はどうも歩いていきたがる。 ガラガラ重いスーツケースを引いて街を見ながら行ったところ、案の定迷ってしまいました。 でもこの街は本当に良いです。 とても活気があって、開放的。 ミュンヘンは南ドイツで、北のいかにもいかつい勤勉なドイツ人というのとは違っておおらかなバイエルン人たちの都市。 バイエルン州の人たちは「私たちはドイツ人じゃなくて、バイエルン人」と自分たちでも言うそうです。 でまあ、迷っても退屈しない、というかあまり困った気分にもならなかったのですが、いい加減疲れたのでちょっと歩いている人にホテルの場所を聞いてみます。 でもやっぱり英語がわからない人多いんですね。 仕方がないので丁度近くにあった広場にタクシーが止まっていたので(ドイツのタクシーはBMWが多い!)「ホテルまで」と言うと、「おいおい、それならそこにあるよ」と指さされました。 お〜、なるほど。あれが天下のバイエルン州立歌劇場。ドイツ・オペラの総本山。 立派な威厳のある建造物です。 ホント、いいですよね。こんな素敵な劇場が色んなところにあって。 「う〜〜ん、いーな、いーな。」としばし見とれていました。 ホテルはそのウラにあるちっぽけなところ。 さてチェックイン。 ところが驚くべきことが!! フロントが「あなたにFAXが届いてる」というので、 「そんなはずはないでしょう。今日私がミュンヘンに来てるのは誰もしらないし、だいたいここのホテルはさっき駅で決めたんだから…」 と思いながら、渡された紙を見ると表紙に私の会社の見慣れた上司の文字が!! 「Uくんから電話があって、君がミュンヘンに7月○日にいくはずだと言ってた。君のことだから僕が泊まったところに行くんじゃないかな?と思ってFAXしました。生きてるかい? ミュンヘンではホフボロイハウスに行って●●を食べるといいよ。それから△△という店が絶対オススメだ。じゃ、素敵なヨーロッパ初体験を楽しんできてね!」と。 それからもう一枚をめくると他のスタッフの「変な店にはいらないように」とか「ヨーロッパのホ●は気をつけろ」とかワケわかんないけど寄せ書きが。 「俺、そんなとんでもないところに来てるのかよ!」とか「そんな頼りなさげに心配そうに見えるのかなぁ?」とか複雑な気もしましたが、 こんなに嬉しいことはなかったです。 (*⌒▽⌒*)b 夢多き優しい上司なんですよ。今でも。 ...
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