2014年10月07日(火) ジェイソン・ベッカー
昨日の夜中に、ユキさんが送ってくれた「ジェイソン・ベッカー Not Dead Yet〜不死身の天才ギタリスト〜」っていうドキュメンタリー映画を見た。
11月から一般公開。
すまん、先に診た、いや、観た。
でも、内容は「診た」ってのが似合う。
ジェイソン・ベッカーという人は、私は知らなかったけど、ギタリスト。
幼い頃からギターの天才で、とにかく一年中365日、ご飯食べるときもギターを手放さずに練習して、ハード・ロックのギタリストなんだけど、えっと、10歳すぎたらもうクラプトンを完コピしちゃって、バッハやらシューベルトが大好きで、ギターで、それをギンギンに弾く。
ギュワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン。。。。。
そ、それ、そ、それ、どういうことっすか?
そ、それ、どういうことになってんすか?
というような、ありえん素早さ、ありえんテクニックで、
しかし、常に笑顔〜〜〜〜で。えが〜〜〜おで。
楽しそうに楽しそうに、これ以上な〜〜〜〜〜く楽しそうにギターを弾く。
で。だんだん認められていく。
あのマーティ・フリードマンといっしょにバンドもやってた。へ〜〜〜。日本に来たりして、人気があった。さすが日本人、ヘヴィメタ系の青田買いしてんなぁ〜〜〜。
日本ではギター・クリニックとかもやっちゃって、なんかもう、ギターの神化。
いや、確かに神。
いつはスゲエエエエエエエエエエエエエエエ!
聞いた人らが全員驚愕していく。。。。んで、当時。80年代。
イケイケの頂点にあったデイヴ・リー・ロスがバンドに来て下さい!と呼んでくれた。
今じゃ、ん?だが、当時はそれ、超〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜華々しいデビューっ!
がっつい大儲けも期待〜〜〜〜〜〜〜〜っ。
アルバムに参加っ。ぶいぶいっ。曲も書くっ!
ぶいぶいっ!
いよいよ、ツアーだっ!!!!
いよいよ、世界のギタリストになるときが来たっ!!!
ってときに。。。。あれ? あれ?
足が。。。足がおかしい。。。腫れてる。。。。転ぶ。あれ? あれ?
どうも足がおかしくて病院へ。。。
そして検査をして、分かったのは。。。
ALS。。。。そう、筋萎縮性側索硬化症。。。余命は数年。
えっ?
えっ?
ツアーにはいけないの? ギターは弾けないの?
天才が、ロックの天才が、ギターの天才が、まさに今、花開こうとしたその瞬間に、病を発症した。
神さま。。。。。どこにもいないの? どうしてこんな意地悪するの???
そこから彼の闘いというか、人生が始まる。
いちどは死に掛けた。。。いや、映画じゃいちどだろうけど、本当は何度も死に掛けてんだろうな。。。
でも生きる。アッという間に身体は動かなくなり、呼吸も困難になり、喉を切開し。そして栄養はチューブで送り込む。
病院から処方された栄養剤じゃ、すぐに死んじゃうわ!と思った元・恋人の女性が献身的に理想的な栄養剤を作り、チューブで注入する。
お父さん、お母さん、弟、みんなが彼を助ける。
そして友達が目や顎の動きだけで作曲が出来るコンピューターシステムを構築してくれて、それで作曲をする。
スタジオに車椅子のまま入って、レコーディングもする。彼はもちろん弾けないけど。
そしてアルバムを完成するっ。
彼のためのトリビュート・コンサートも開かれる!
すぐに死んじゃうと言われたのに、彼は45歳、今も生きてる。。。
生きることを強く強く望み、自分をラッキーだと言い、生きるんだ。。。
あんなに、あんなに肌身離さず抱えていたギターが持てなくても。。。。
家族やみんなの愛が何よりだっていって、生きることをすごく強く望むの。。。
うわああああああああああああああああああああああああああああああんんんんん。。。。
って。。。
ネタバレすぎるうううううううううううう。
ごめん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ。
でも。えっと。とにかく。
人間が生きる力ってとんでもないのだと分かる。
生きようという思いの力って、すごいんだと教えてくれる。
ALSの患者さんのドキュメンタリーはたくさんあるけど、これもまたすばらしいです。
http://notdeadyet.jp/
を見てください。
素敵なのは彼の赤ちゃんのときからの映像がいっぱい残ってて、それがたくさん使われていること。今も彼はお父さんやお母さんに支えられているけど、お父さんとお母さん、どんだけ彼を愛してきたか分かるなぁ。。。でも、そんなに愛される人が病気になるなんて。。。神さん、なして、そげなことするんや? なしてや?
人生は不条理で不公平。でも生きる価値はあるんや、とジェイソンは生きることで示してくれてるんや。。。ジェイソン。。。あんた、ほんと、すごい人や。ギターなんて一本も弾けなくても、あんた、本当にすごい人や。