あおい世界
DiaryINDEX|past|will
「白い巨塔」、「華麗なる一族」、「不毛地帯」、 「大地の子」 などのドラマで有名な山崎豊子さんに挑戦しました。 『運命の人(一)(二)(三)(四)』 。
よりにもよって四巻まである大作。 年代的には、昭和40年代から現代まで。 沖縄返還、政治圧力、マスコミ、不倫、裁判、沖縄米軍基地など、 難しいテーマがたくさん織り込まれていましたが、 丸ごと小説というわけではなく、 実際にあった西山事件を基に記されているので、 半分、勉強しているような気持ちでの読書でした。 途中ページが進まなくなるような場面が続くこともありましたが、 折角ここまで読んだのだからと、自分をなだめなだめ読むこともあり、 忍耐のいる本でもありました。
しかし読み終えてみると、 やはり読んでよかったという達成感に包まれました。 なかなかニュースやドキュメンタリーの番組を見ていても、 ピンとこない沖縄の問題などに関して、 ちょっぴりだけでも知ることができたからです。
しかしあたし的に注目してしまうのは、 政治背景などより、人の心の動きや感情の流れ。 主人公の、父、夫として共感できる部分はほとんどなく、 逆に主人公の奥様の心情が辛かったなぁ。
もう懲り懲りというほどではなく、 話題の本をまた読んでみたいとは思いますが、 軽い気持ちでは読めないタイプの作者だということが分かったので、 また機会があったら、手にしようと思っています。 次は、ちょっと軽めのを読みたいなぁ。 タイミングよく友人が貸してくれた伊坂幸太郎の本を読もうと思います。
検索WORD = 本■
|