あおい世界
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2005年06月13日(月) ロッキーの死。

5月末、ナガイさんからメールがきました。

唐突でしかも深刻な話で悪いんだけど読んでもらえる?
最近のロッキーは、ほぼ完全に寝たきり状態で、
床擦れも起きていて痛々しい状態になってるのね。
食欲はあるから、できるだけの介護はしていきたいつもりなんだけど、
ここ2、3日私の頭には 「 安楽死 」 の文字がちらついてます。
実は飼い主の娘さんからも前に一回相談されていて、
その選択は私次第という状況です。
ただ、どうしても一抹の罪悪感を感じる私です。
雪ちゃんは動物の 「 安楽死 」 についてどう思いますか?


「 安楽死 」 かぁ〜、難しいねぇ。
頭から 「 安楽死 」 を反対する気持ちはないよ。
でもその基準っていうのが難しいんだよね。
うん、それしか言えない。
だからロッキーをどうしたらいいのか…、それは何とも言えないなぁ。
でも、今までのナガイさんを知る限りでは、
「 安楽死 」 を選んだとしても罪悪感を感じる必要はないと思うよ。
それはロッキーのために選ぶことだろうし。
でしょ?!


遅い時間にかかわらず返事ありがとね。
雪ちゃんの見解を聞かせてもらえただけて感謝!です。
ロッキーのこと&私自身のことをじっくり考えます。




そして、10日後にまたメールがきました。

昨日、ロッキーが永眠しました。
夕方いつもの時間に行った際、既に旅立っていました。
疑いようのない安らかな顔で、眠っているようでした。
(実際、最初はホントに寝ていると思っちゃった程…)
雪ちゃんからの励ましのメールで、私の希望する最期を迎えられるって信じられたし、
本当にその時を迎えることが出来ました。
雪ちゃんに与えてもらった、信じて前に進む力は、私の強い味方でした。
深く感謝しています! ありがとう(^−^)


きっと眠るように召されたんだろうね。
ナガイさんの誠意は十二分に伝わったはずだよ。
お疲れさまでした。



ロッキーとは、ナガイ宅の近所の犬。
ある老婦が、孫娘に犬をねだられて柴犬をかってあげました。
最初は、とても可愛がっていましたが、
後に、もっと小さくて可愛い室内犬をかってもらうと、
孫娘は、外にいる柴犬より室内犬の方を可愛がるようになったそうです。

やがて孫娘の家族は、引越すことになりました。
残されたのは、老婦と柴犬。

その後しばらくして、老婦が一人で生活できなくなり、
孫娘の家族の元へと行かなければならなくなったそうです。
歩いて数分のところに住んでいる親戚へ、柴犬の食事だけを依頼して。

糞尿に紛れて、どんどん汚れていく柴犬。
誰も見向きもしなくなっていく中、食事だけは与えてもらっていたようですが、
散歩らしい散歩をされないまま、柴犬は年老いていったのです。


そんな時、若い愛犬を亡くしたばかりのナガイさんが、
いつも散歩コースで見かけていたその犬のことを気にし始めたのです。
最初は、水を替えたり、おやつをあげたりするだけだったものの、
痩せて首輪が抜けたときは、近所中を探し回ったり、
体調が悪そうな時は、病院へ連れて行ったり、薬を毎日与えたり、
その費用も、自ら請求したことはないそうです。
もちろん全てにおいて、近所の老婦の親戚の許可を得てしていたことです。

ナガイさんの自己満足の部分も大きいのでしょうけど、
それだけで1年以上も続くでしょうか。
そこに、見返りを求めない大きな愛を感じずにはいられません。


老婦や孫娘には、どんな風に伝わり、何を感じさせるのでしょう。


あおい雪  DiaryINDEXpastwillMAIL

2004年06月13日(日) 美味しいものに囲まれて。
2003年06月13日(金) 送信の割合。