あおい世界
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保育所から、 絵本や紙芝居やビデオを無料で借りてくることができます。 貸出し用のコーナーがあって、 それ専用のビニールバックに入れて持ち出し、 最高1週間まで借りられます。
桜も桃も、絶えず何かしら借りてきますが、 借りてきた後、 最初の1〜2日は楽しんでいても、 返すまでの一週間の間、忘れて放っておくことも多いのです。
ある夜、 もう1週間過ぎていることに気付き、 明日は必ず返さなければならないから玄関に用意しておくように言うと、 桃が借りた絵本は、すぐ見つかったものの、 桜が借りた紙芝居がない! どこを探してもない! 薄っぺらとはいえ、結構大きいので、狭い我が家ではすぐみつかるはずなのに。
きちんと借りてきたものを大事にしないからだと、 散々、叱ってしまった。 そして明日、先生に謝るようにと締めくくりました。。。 桜は、ここに置いたはず、という場所から他に運んだ覚えはないそうで。
キツネにつままれた状態でした。
翌朝、さぁーー、出かけるぞ、という時間。 靴を履きながら、桃が突然、獲物を獲ったかのように意気揚々と、
もーちゃん、紙芝居わかるよ!
へ? なんで? 昨夜、叱りまくっているあたしと、 叱られて反論できずにしゅんとなっていた桜に、 何も言わなかったでしょ???
その紙芝居は、居間の食器棚と壁の間の隙間、 約1.5センチくらいのところに、すーーーっと入っていました。 というか、桃が入れてたんですけど。
そう、他の部屋の、他の場所でなら、 壁とたんすの間の隙間、チェストの後ろ側、 テレビの脇や後ろを探しましたが見つからず、 もっともっと狭いそんなところまでは、想像がつきませんでした。
『捕まえてみれば、我が子也』
昨夜のあたしの、まくし立てる様子を見て、 桃は、言い出せなくなったのでしょう。
またまた、あたしは桜に謝罪すると共に、 桃に、そういうときはすぐに教えるように、と注意することが精一杯でした。
でも、そのあとの桜の言葉が嬉しかった。
もーちゃん、怖かったんでしょ? だから、隠したんでしょ?
そう、その紙芝居の主人公は“やまんば”だったのです。
思えば、桜も2歳になりたての頃、 市の図書館で借りた絵本の最終ページをびりびり破いたことがありました。 ほのぼのする絵本の中で、 最後のページにだけ、おばけが出てくるもので、 決して怖い雰囲気はないのですが、 桜は怖かったようで、びりびりびりびり。
もちろん、図書館には事情を説明し、書店で取り寄せて弁償しました。 桜には桃の気持ちがわかったのでしょうか。
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