あおい世界
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朝食の時、家族の話になりました。 といっても難しい話ではなく、 保育所の送迎に誰が来ているかという話の流れからでした。 そして桃の台詞からドキドキする話になってしまいました。
●●ちゃんちは、朝、お母さんが一緒にくるけど、 帰りはおばあちゃんがくるんだよ。 ■■ちゃんには、パパがいるんだよ。 あー、うちにはねー、パパいないけどねーーー。。。。
えー、いるよー、パパ。
え? いないよー。 じーじはいるけどねーーー。
えーーー、いるよーーーー。。。。 じーじとは別に、いるんだよーーー。。。
どこにぃ???
別のおうちに。。。 おひげ、じょりじょりしてたもん。。。
う・そ・・・・・桜、あなた、パパの記憶が残ってるの?
離婚届を出した後、半年ぐらいは交流を密にとっていました。 それは、一応離婚はしたものの、 元夫次第では復縁も可能という希望を持っていたから。 当時あたしは、妊娠中でしたし、 別居的な形で様子をみましょうという期間でした。
別居中、それぞれの実家で生活をしていて、 元夫の家に会いに行くことがあったので、 桜はそのことを言っているのでしょうか。
そして、決してヒゲの濃い人ではありませんでしたが、 時々不精ヒゲの状態を、桜の顔にこすりつけて、 あやしていたことがあったような気がします。
でも、離婚成立から9ヵ月後、 桃が生まれてまだ3ヶ月という12月に裏切られました。 再就職した仕事を辞めた上、 その職場でもお金の貸し借り問題を起こしていたのです。
そして、たった一度の養育費である5万円の振込みを最後に連絡を絶ちました。
最後となった日、 いつもなら、車まで桜を抱えて、 チャイルドシートに座らせてくれるはずなのに、 家にこもって出てこなかったパパのことを、 桜は不思議そうにしていたのです。
別のおうちに。。。 おひげ、じょりじょりしてたもん。。。
そう言う、桜の顔は、 特別、寂しそうでも悲しそうでもなく、 ただ、記憶を蘇らせようとしているかのように遠くを見つめる視線で、 どこかをみているようでした。
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