sasakiの日記
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10分押しでスタートの合図。 「出」方というのは思いの外難しいもので、大抵はギターを持って出て行き、一応挨拶のため頭を下げるんだけど、軽くても重くてもダメなような気がする。大抵は何だか中途半端な挨拶になってしまい後悔する。 椅子に座るまで言葉を発するか、無言でいくかさえ決まっていないことが多い。 今回は途中まで、ライブハウスのノリで行こうと思っていたのでデレッとギターを弾き始める。 昔みたいに緊張で体が横から押し付けられ、身動きが取れない状態になり、アルペジオやストロークが不安定になるということは最近ない。 喉が縦の力で押しつぶされ、唾の嚥下と呼吸がかぶるということもないからスタートでいきなり躓くというのもない。 横をみるとトールが居て、こっちの出方を探っている。 「and September 」の二番からアルペジオで入ってくる。 先ずはリズムとテンポの安定を作って行く。 今回はアコースティックギターとエレキギターの2本だけで9曲目まで行く。 このセットは本番リハーサル含めてかなりの回数やっているのでそんなに調整はいらないはずなんだけど、それそれが毎回違うことをやるので油断はできない。 リハーサルでアンプの故障に見舞われ、交換というアクシデントがあり、少し落ち着かない状況だったが流石に強者だ。 夏の終わりの暑い盛りから事務所の三階で、向かいの小学校の合唱の声を聞きながら練習をして、9月14日は日本の遠くで台風がゴーゴーいい始めた秋の入り口。 そんな景色なんてどこにもサンピアザの舞台にはないけど、兎に角練習してやってきた。 替えたアンプは調子が良く、リハーサルよりも全然いい。 好きな音が出ている。 もう大丈夫だ。どこに行っても何とでもなる。二人でもバンド。 「賑やかに未来へ」のイントロから歌に入って行くリフの格好いいこと。 頭から突っ込んでくる感じじゃなくクールにギターが動く。 さて、どこに行こうか?っつう感じ。 少しモニターが遠い。鼓膜が圧力で内側に押されている。 いづみちゃんに今回の四重奏のアレンジを頼んだのが八月過ぎ。 2年前お茶を飲んでた時に、「弦のアレンジを勉強したい。」と言ってたのを何かしらふと覚えていて、ふと、いづみちゃんに弦のアレンジを頼んでみようと思った。 いづみちゃんが弦のアレンジをしたというのも聞いたことないし、勉強しているというのもその後聞いたことはなかったけど、兎に角頼んでみよう。 そもそも、 今回の構成は目黒さんが「今回なにやります?この間小樽でやった三人のライブがたいした良かったと三上さんが言ってたので。それに、前回がロックンロールだぜーだったので」 「ロックンロールだぜーじゃねえよ。」とわたし。「いやあ、そうすっか?じゃ、賑やかなバンド形式だったので。」,「何だよ、その形式というのは。」「つまり、秋だから、シンプルな編成で、3人で地味に。」「いくらなんでも地味だべ。ベース入れたいし、鳴り物もいいなあ。」,「そうなると秋じゃないですから。そうだ、ストリングスはどうでしょうか?」,「太っ腹だね、目黒さん。」 太っ腹な目黒さん提案の弦投入。 それで、いづみちゃん登場。 「いづみちゃん、お願いがあるんだけど?弦のアレンジを頼めないかなあ?」 廣瀬いづみは太っ腹な女だった。 「何曲ですか?」 時間的に見て5曲が一杯一杯だろうと思ってた。 「7曲位かな〜。」取り敢えず言ってみる。 「良いですよ。」 太っ腹な人二人。同じ太っ腹でもこの二人は太っ腹の種類が違う。 それについての言及は今度。 残るのはメンバー集め。 弦で懇意にしている人といえば、杉田さん。知子さん。 目黒さんが電話したら「メンバーは私が集ます。」という力強く、太っ腹な答え。 3人の太っ腹が集まった。杉田さんといづみちゃんの太っ腹カテゴリーは一緒なんだけど、目黒さんはこの中には入らない。これも今度。 最初のリハーサルで不安が飛んだ。 歌の中も出来れば微妙に動いて欲しいという要望も叶えてくれていて、白玉でゆったりと動く弦というよりも、歌をうねって行く4本の弦だった。 最初はトールと二人でギチギチのライブ仕様から、途中で弦カルの乱入。 すごく楽しかった。 もう少し書きたいけど、体力が尽きた。 扇柳トール君、広瀬いづみさん、杉田知子さん、小林るいさん、後藤美和子さん、宇田梓君、本田君、鳥海さん、お疲れ様でした。 皆さん本当にありがとうございました。 また精進します。
2012年、09・14 新札幌サンピアザ劇場 セプテンバー バレンタイン コンサート 打ち上がりました。
おわり
sasaki
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