2003年04月22日(火) |
「海辺のカフカ」感想 |
いい天気。朝から狂ったように洗濯。
配偶者が本格的に減量を始めた。食餌制限担当の私は家事が大変です。私はお料理の手際が悪いのです。平たく言うと料理が苦手かつあまり好きでない人間なのです。では何故日々自宅でご飯を作るかというと、外食で食べたい物が何もないからです。外食は飽きる。
ただ、減量食だと使える食材が制限されるので献立で悩まなくて済むのは有難い。大豆製品と魚で生きてます。
遅ればせながら「海辺のカフカ」の感想でも。一番思ったのが「村上春樹が少年を主人公に据えて物語を作った」事でした。珍しいなーと。この人のお話には子供が全然出て来ない(『国境の南、太陽の西』くらいか)ので、「作家本人は子供が嫌いか興味がないんだろう」と思っていた。けどローティーン〜ハイティーンの少女がわりに頻繁に出て来るので、なんか少女への憧憬でもあるのかしらんとか考えていた。今になって突然、15 歳の少年が主人公のお話を綴ったのは何故だろう。少年とか少年時代とかそういうものをこの作家はすごく大事にしていたとか? 大事にしていて描けなかったとか。深読みし過ぎかな。
でも、女性が「自分の少女時代」を思うのと、男性が「自分の少年時代」を思うのとではだいぶ違う気がするんですよ、私。後者の方が、大切にしていそうとか思うのは私だけかな。いや、私も少女時代のことは私なりに大切にしてるんだけど。
全然小説本編の感想文じゃないなーこれ。よそでもさんざん書かれてると思うけどこの小説、昔の村上春樹の小説のモチーフを使い回して一つの小説を組み立てたって感じがするんです。全く目新しくなくて。「あれ、これって前にも読んだような気が」って何度も思わせられる。だから村上春樹が好きな人にとっては懐かしい感じがして馴染み易いとも思うけれど。この小説は嫌いじゃないけど、この人はこのまんまでずっといくのかな。もうエッセイだけでいいような気がするよ。エッセイ面白いし。
カフカ読後は「シューベルトの伝記をもう一度ちゃんと読みたい」と思いました。児童向け伝記で 20 年以上前に読んだんだけど、部分部分は覚えてるんだよね。シューベルトは極度のあがり性で、敬愛するベートーヴェンに会って、緊張のあまりいきなり部屋から逃げ出したところとか。そのうち本探して読もう。
時間をおけば書くべき事だけが残ると村上春樹がゆっていたので、読んだ後に時間をおいて(単に不精で後手になったのもあるけど)感想を書いてみたけど、上記の事柄が私の言いたかった事の全てかよ。そう思うとちょっと泣けて来ました。誰か私に文章力と語彙をくだちい。
毎日電車で通過する駅前で昨日、通り魔事件があった。東京はおっかないところづらー。■
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