2002年04月22日(月) |
旅行の時に読んだ本 その2 |
あほうがらす/池波正太郎 … お江戸が舞台の短編集。好きなのは以下4篇。 あほうがらす … 堅物の旦那がうんと年下の愛人を囲っていちゃいちゃしてる描写が微笑ましい。自らの死期に臨んで愛人の「あそこの毛」をもらって来るよう弟に頼むあたり最初は「いかにもな感じ」と思ったんですが、読んでいくうちにしみじみとして来ます。こういうのはもっと歳をとればよくわかる感情なのかもしれない。 元禄色子 … 池波先生はよく男色の世界を描かれますが何故だろう。女の汚さとは無縁の男色の世界が好きなのかなあ。女が嫌い、というよりは男が好きなんだろうなあ。禅味溢れる小説でした。 つるつる … 10 代にして髪がごっそり抜け、禿げてしまった少年は殿様の息子にしどい目に合わされマジ切れしてドキュソ息子を殴り江戸を追放される。でもハッピーエンドで読後感さわやか。 火消しの殿 … 超吝嗇なお殿様は火災訓練が大好き。そして男色。(またかい)
ハックルベリー・フレンズ/景山民夫 … 古本屋にて 100 円で購入。「anan」と「宝島」に連載されてたエッセイをまとめたものでエッセイの中ではわりに後期に描かれたものだと思う。案の定エッセイの内容がどんどん精神世界へと傾倒していく様が複雑な気分にさせられます。
番外: 古本屋で中島らも「ネリモノ広告大全/ごぼてん編」を 250 円で購入。しかしサイパン行きの機内で開いてみたところどうも様子がおかしい。カバーを外してみるとなんと中身は泉麻人の「コラムダス」でした。脱力したわー。救いはこの本がわりと面白かったことです。出会いはともかく、泉麻人の本を初めて読めた事はよかった。そして本は帰りの機内に置き忘れて来るというオチがついた。短いつきあいだった。■
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