焚火の終わり/宮本輝 … 文庫本の表紙がまるで官能小説みたいと思った(のでホテルの部屋に置いておくのがためらわれた)ら内容もわりに官能小説だった。私はこの人の小説を読んでいて説教臭さに白けてしまう事も多いのですが、これはそんなでもなかったです。それにつけても宮本輝の女性の心理描写は凄すぎる。心の中に女性を飼っているというか、作家の中のある一部は完璧に「女性」なのではないかと思ってしまいます。ちなみに私の好きな宮本輝作品は「泥の河」「螢川」「道頓堀川」の川三部作、「流転の海」シリーズ、「優駿」「幻の光」。どれも何度読んでも飽きない。「流転の海」は全部で五部作だと最近知って次作を楽しみにしているところです。ライフワークやね。頼むから絶筆とか未完とかだけは堪忍してください(大変脱力するので)。■