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2009年05月17日(日) 食べ物で遊ぶんじゃないと習わなかったのかな・・・ / SIGMA DP1

三重県の津市と四日市市が「うなぎ対とんてき」で対決だそうで・・・(link)

「●●発祥の地」などと称して町おこしをする行事が盛んですが、余りにも下衆でくだらないことで町おこしをするなぁと思ってしまいます。

先日のアメリカ大統領選挙で単に名前が似ているからとバカ騒ぎをした福井の小浜市なんて言うのは言語道断で、実はあの町には仕事で時々行くのですが、金輪際あの町には一銭足りとておとさないようにしよう。宿泊も食事も、たとえ時間がかかっても小浜市はお断りで、敦賀市に行ってからにしようと固く誓ったのですけれど、あんな馬鹿な発想しかできない阿呆の能天気集団は論外として、さまざまな「元祖」「発祥の地」なんていうのがあります。

例えば豚丼ですが、私が北海道の帯広に豚丼というものがあると知るまでは、乱暴な話、それは私が考えたレシピと思っていました。ただ、私はそれを「貧乏焼き」と称していましたけれどね。いや、別に豚丼の存在を知ったからと言って、自分が帯広名物の真似をしたんだとか思ったりはしませんよ。だって、そんなローカルな(その当時は)行ったこともない地方の料理を知る前から、私は本当に独自にその料理を考えていたのですから。

大体、豚丼なんて豚肉があれば誰だって考え付くような簡単な料理なんですよ。肉じゃがだってカレーパンだって、確かにどこかの誰かが最初に考えたのでしょうし、どこかで誰かが流行らせたのも事実でしょう。でも、昔の交通手段の悪いところで、例えば九州の地方都市で流行ったものがあったとしても、それとは別の東北のある地方で同じ料理が同じ時期に作られていた可能性なんて十分あるわけです。

「うちが元祖」等と今頃になって言い張るって言うのは、単に手前(てめえ)の厚顔無恥さを恥ずかしげもなく自慢しているだけの、見ているだけで胸糞の悪くなる行為としか見えません。こういう言葉はなによりも嫌いですが、余りにも下品で気持ち悪い。「自分が元祖なんだ」と言い張るというのは先祖への冒涜のように思います。そんな主張をして泥を塗るより、単に「自分の郷土では、こういう料理が大事にされてきました」と言う話でなぜ悪いのでしょう。なぜ、自分が一番でなければならないと、他を蹴落としてケンカをしなければならないのでしょう。

このニュースでもそうですが、うなぎとトンテキがけんかをする理由は何でしょう。
私は親から「食べ物を粗末にするな」「食べ物で遊ぶな」と厳しくしつけられました。彼らにはそういう親は居なかったのでしょうかねぇ…こんなイベントしか思いつけない阿呆が取り仕切るイベントに行ってみたいとは、私には到底思えませんわ。←こんな風に書くとつい先日、ラーメンの議論で親を持ち出して相手を批判する子供じみた論争と同じレベルになりそうですね。

実際には、食べ物を投げたり捨てたりするようなイベントではなく、おいしいものを宣伝することでより多くの客に来てもらおうと言うことだと言うのはわかりますけれど、私には、食べ物を使ってと言うこと自体が浅ましい行動のように思えてなりません。

お年寄りの言うことは、非科学的で非理論的で、信憑性に欠けるかもしれません。が、長い歴史の中で培われた口伝、迷信、おばあちゃんの知恵の中には、そんなものを超えて経験で育て上げられた大切なものがあると思います。

視聴率が稼げるからと、簡単に大量の食べ物を無駄にする番組を見ていて楽しいと思いますか。私には思えません。金で買ったから何をしても良いのだとも思いません。先日のラーメンの話(ラーメンにこしょうを入れるのは、店主に対して失礼かどうか)で言うなら、店主に気を使う必要はないけれど、でも、そのラーメンを不必要に投げ捨てたりするのはよろしくないでしょうと言うこと。その行為を自分の子供の前でやって、お前も俺を見習えと言えるかということでしょう。


SIGMA DP1

あーぁ…また買っちゃった。

今回買ったのは、コンパクトデジカメのSIGMA DP1…中古ですけれどね。

最近のデジカメは広角28mmから100mm超の望遠までをこなすズームレンズ、手ぶれ補正、顔認識機能など様々な機能に溢れています。誰にでも失敗の少ない写真が撮れる補助機能は嬉しい限りですが、私は常に疑問に思っていたのです。「なにか昔の方が良い写真をたくさん撮れていたんじゃないか」と…

その理由は色々あります。1つはやはりデジタルカメラの解像度よりフィルムカメラの解像度の方が上でしょうと言う単純な理由。でも、それだけじゃないんです。私のフィルムカメラ時代のレンズと言えば、一応1本ズームレンズは持っていましたが、基本は35mm、85mm、180mmの単焦点レンズが中心でした。その中でもお気に入りだったのがNikkor ED85mm/f:1.8で、これを長らく使っている内に、例えば車で走っているときでも、歩いているときでも、「あ、この風景は良いんじゃない?」と頭をよぎる図は85mmの画角で切り取られたものとなったのです。でも、デジカメになって受光素子が小さくなった結果、85mmのレンズは1.5倍の127.5mmとなり、自分の感覚と合わなくなりました。コンパクトカメラのズームはその辺りをカバーしますが、申し訳ないけどコンパクトカメラの受光素子の大きさでは画の出来栄えには限界があります。兎に角、自分の直感で「ここ」と決めた場所でカメラをのぞき込んで、画角を決めてシャッターを切るという作業が、最近は適当な場所でズームを調整してシャッターを押してみる。駄目だったら「あはは、失敗」でまた挑戦する。そんないい加減さが駄目にしていたのかなと思えたのです。

そんな風に感じたのは、実はちょっと古くて、待ちに待ったNikonのD70を買ってしばらくしたときでした。待望の一眼レフの筈なのに、何かちっとも画像が良くない。確かにボケ味はコンパクトカメラより自然ですが、でものっぺりして、高い金を払った価値のある画質じゃないなぁ…何でだろうという感じだったのです。それでも何年か使って、ようやくD300に買い換えて、「ああ、やはりD70はまだまだだったか」と溜飲を下げたのですが、それでもまだ何か引っかかっていました。

その直前にコンパクトカメラとしてはRicohのGX100を買っています。コンパクトカメラだけどマニュアル撮影機能は充実しているし、まぁ基本性能が優れていますから、使い方次第では一眼レフを凌ぐ写真が撮れます。でも、やはりコンパクトカメラの限界を思い知る方が多いんですけれどね。

そんな状況の中で、SIGMAのDP1が出たのは昨年だったんでしょうか。
売り文句は「コンパクトデジカメの筐体に、一眼レフの性能を突っ込んだカメラ」という感じです。そして、そのDP1のサイトを覗いてきた方には、私が上で書いた事は、そのサイトの受け売りだと思われるかも知れません。でも、私も本当びっくりなんですが、私がそう思っていたことがそのまま(もっと洗練された言葉で)載っていることに私もびっくりしたんです。毒を吐けば、普段SIGMAのレンズについてはあまり褒め言葉は書きません。でも、このカメラについてはびっくりすることだらけですね。

このカメラ(DP1)とそれ以外のコンパクトデジカメの違いは、殆どのコンパクトカメラが採用する受光素子の7倍もの面積を持つ、一眼レフと同じ大きさの受光素子を採用し、更に今までの(一眼レフも含む)カメラと根本的に光のとらえ方が違うと言う事、更に28mm単焦点とズームを捨てたことで、レンズの最高性能を引き出せる設計が出来ると言う事。兎に角その辺りは画期的です。が、発売後のレビューを見ると、操作性の悪さ、撮影後再度シャッターを押せるまで約6秒かかるその遅さなどが指摘されていました。

私はコンパクトデジカメとして CASIOのEX-S2とRICOHのGX100を所有し、更に一眼レフでNikonのD700、はったりとしてバルナックLeicaを所有している訳です。それで果たしてこのカメラを買うべきなのか、買うとしたら買い足しなのか、買い換えなのか…ずっと悩んできました。

そして、新たにDP2が発売された今になって、「うん、やはりDP1を買おう。買い足そう」と決心をしたんです。
本当はDP2に心動かされました。私の好みから言えば広角よりまず標準(DP2は35mm換算で41mm)の方が好みですので、まずはDP2から買うべきじゃないのと言う悩みも一瞬ありました。けれど、まずはDP1を楽しみ、DP2はその次でしょう。何となくそんな気持ちになったんです。

操作性の悪い、連写のきかないカメラをじっくり構えて撮影する…なりはコンパクトカメラですが、その気持ちは、昔所有していたZENZABRONICAのGS(6×7)に通ずる所があります。じっくり構えて、「1枚の写真を撮るために1日を費やしても良いじゃないか」…そんな気にさせてくれるカメラだと思います。

ここまでの文章は、単なるDP1への恋文です。まだ手にしていないDP1への思い、カタログや様々な評価を目にしての期待です。早く手にしたい。一週間以内には届くと思いますが待ち遠しいです。

ただ、突然思い立っただけに予算が苦しい。中古ではあってもレンズフードがついてきたのでラッキーだったのですが、光学ファインダー欲しいなぁとか、欲が出ちゃいそうです。お金ないっちゅーの…


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