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2006年03月16日(木) 国民はウィニー自粛を…

個人情報など重要情報の流出が相次いでいますが、日本政府は「国民一人一人が危険を意識しなければ漏洩は防げない。確実なのはウィニーを入れない事」と、国民にウィニーの使用自粛を呼びかけました。

私はウィニーを入れるという事に興味がありません。まぁパソコンの中に「共有して無償で手に入れられるデータ」の恩恵と「流出して困るデータ」を秤にかけた時、私はそれを入れる事を拒否する選択をしたと言う事です。

個人が自分のパソコンにどれだけの機密情報を入れているか判りません。中には奥さんや恋人のあられもない写真を隠し持っているかもしれませんし、浮気のメールや家の収支など人には見られたくないデータを持っているかもしれません。それを「絶対に他の人には見られたくない」と思うか、「どうせ、私の個人情報が漏れたって、それを興味を持って見る人は居ないだろう」と高を括って、ファイル共有ソフトをインストールするかは、その人次第でしょう。そして、個人の情報は、その個人に帰属するものですから、そのデータを個人がどう扱うかは個人の自由にしたらいい事だと思います。まぁ自分のあられもない姿が旦那や恋人のせいでネットに流出なんて事になったら、奥さんや恋人は憤慨するかもしれませんが、それはそんな写真を撮らせた事が問題ですから、お互いの間で解決する問題ですよね。

今、ニュースを賑わせている情報流出で、個人が「自分の情報が漏れた」と言ってニュースになったものがあるでしょうか。そんなのは「自分の責任で勝手にやった事」と切り捨てられてお終いですよね。ここで話題になっているのは、個人の情報を扱う役所や企業の阿呆が、その情報の重大さを軽視して、ウィニーの入っているパソコンにコピーして流出させたから問題になっている訳です。個人がどんなに自分のパソコンのセキュリティを強化しても、何かの必要があって他所に登録した個人情報を、いい加減な取り扱いをした結果、勝手に流出されるから問題になるのです。これが厳重な管理の元に置かれていたのに、それを突破されて盗み出されたものだとしたら、これほど問題にはならないでしょう。
現状として、仕事に個人のパソコンを持ち込む事が「仕方ない」事だとしても、個人の情報、機密情報を扱うパソコンにウィニーが入っているのはまずいというのはあるでしょうね。
先日も書いたと思いますが、テレビなどでは理想論として「職場で個人のパソコンを使わせているのが悪い」という人が居ます。しかし、企業はセキュリティの問題もありますが、新しいものを入れてトラブルに巻き込まれる事を避けるため、敢えて一世代古いOSを採用しているところもあります。そうではなくても、パソコン自体が少し古い機種で、自分が持っているパソコンより性能が悪いとか、自分のパソコンの方が使いやすいなんて理由でパソコンを勝手に持ち込み、情報を安易にコピーしてしまうケースが多いのです。例え1人に1台…いや2台パソコンを与えたところで、自分のパソコンを持ち込む人は、余程徹底的に検査をして排除しない限りなくなりはしないでしょう。

問題は個人が個人のために使うパソコンにあるのではなく、重要情報を扱う場所にいながら、重要情報を扱うと言う意識を持てない阿呆な個人の資質にある訳で、その個人が企業(なり役所)に属している以上、その阿呆を管理できない企業に責任があると言う事で、そう言う事に関係のない「個人」にまで自粛を呼びかけるのは全く持って余計なお世話で、勘違いも甚だしいと思わざるを得ないでしょう。

個人のパソコンを職場に持ち込む事はない方が良いでしょう。しかし、そうせざるを得ない場合、そこに個人情報流出の危険があるかどうかを判断し、それを未然に防止する事はその職場の問題であると言う事です。


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