The Green Hills of Earth

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2004年05月20日(木) 1+1=2?

テレビでは様々な料理番組が放送されています。

番組として必要だからなのでしょうけれど、「究極の料理人」だの「究極の食材」だのそんなものを争うようなものが多いので閉口してしまいます。
究極の素材と呼ばれるものがあったとしたら、確かにそれはおいしいでしょう。でも、究極の素材Aと究極の素材Bを混ぜて、その「究極」を維持するかというと、それは甚だ疑問です。それは、一つ一つが究極と言われるほど自己主張が強い味の物ですから、それを混ぜた時、本当に調和する味になるのか分からないということです。うまい組み合わせなら1+1が3にも4にもなるでしょうが、お互いが主張しあってつぶしあったら、1+1は0にもなりかねません。

私の昔の上司は、どこで聞き覚えてきたのか「珈琲は砂糖を軽く一杯入れて飲むのが一番おいしいんだ。ミルクを入れるのもブラックも邪道だ」と強く主張していました。
たかだか会社で飲むインスタント珈琲でそこまで言うこともなかろうもんと思うのですが、その主張が「自分が一番おいしく感じるのはコーヒーに砂糖を軽く一杯入れたこの味なんだ」と言われたのであれば自分の好みとは違っていたとしても納得は出来るのですけれど、「世界中の食通が認めた世界で一番おいしい珈琲の飲み方はこれなんだ」といわれたら「アホちゃうか」と思ってしまいます。自分の趣味を普遍的なものであると主張する。又は、自分の好みの問題なのに、人が言うことを盲信して、それを自分の意見の様に言うから、その意見について否定したくなるというか、認められない訳ですよ。

一番、トップ、カリスマ....私にはむなしい言葉に聞こえます。
最高においしいのは、どんな高級素材でも、どんな肩書きの料理人でもなく、家庭の味なんじゃないですかねぇ。


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