補完日記
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| 2001年12月19日(水) |
愛情に飢えているが態度が裏返ってしまう男。 |
episode:5 飢える男。
イラついてくる。
散々使ってもまだバックに残る札束に彼女は目を輝かせて 次から次へとまくしたてた。
イライラする。 あれだけ買ってもまだ足りないらしい。 ベットの上に服やらアクセサリーやらをひろげては、 飛び上がるようにして喜んでいた。
「ネエ!着けて」 「着けてみて〜」
イライラする。 自分に向けられているらしいその言葉をことごとく無視した。
イライラする。 彼女を避けるように身体を少しずらした拍子に、ポケットの中に ある物の存在に気付いた。 取り出して、握りしめる。
彼女の騒ぐ声が遠ざかって聞こえた。
その小さな青い箱は、金庫の中に更に隠すように置いて あったもの。 誰の物か、知っていた。 ふたたび、ポケットにしまう。 イライラする。
イライラする。 イライラする。
全てが自分をイライラさせた。
ほとんど衝動的に、バックに残った金とその小箱−−−− 指輪を炎の中に投げ捨てた。
要らない。
「ねえヤメテ!ヤメテようっ!!」
その金切り声が、更に神経を逆なでた。
何故盗んだんだろう。 何も要らないのに。 欲しいものなんてなにもない。
こんなもの。
最後にバックも叩き付けるように燃え盛る炎の中に 放り込んだ。
泣きわめく彼女をしり目に、そこから立ち去る。 うるさい声から遠ざかっていって、少し気分が落ち着くような 気がした。
何故盗んだ?
ただ、必ず追って来るだろうお前の顔が浮かんだんだ。 剛。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− なーんてな。なーんてな。 趣味だな・・・・(笑) もう収拾つきません(爆)
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