補完日記
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| 2001年10月05日(金) |
つまりはママ新発売のパクリ。 |
『ツヨシ新発売』
ユーは最近とても不満でした。 大好きなツヨシが、全く思い通りになってくれなくて どんどん不満がたまってきたのです。
その話をお友達にしたところ、こんなことを教えてくれました。 「何かね、新しいツヨシが明日発売するらしいよ!」 「え!ほんとう〜?どこで?!」 「それはやっぱりジャーニズデパートだよ!」
聞く所によるとそのツヨシはすぐに太ったりもしないし、 前髪もおろさないし、いっつも笑顔で、ダンスもたくさん 踊ってなんとバク転までするらしいのです! てれびにも週ごほんはでるとお友達は言いました。 聞けば聞く程ユーはそのツヨシが欲しくなり、明日は 早起きをして買いに行こうと決めました。
翌日。 ユーは寝坊してしまいました。大慌て!! 急いでデパートへ走ったけれど、お目当てのものは全く 見つかりません。 途方に暮れていると、明らかに怪しい男が声をかけて きました。
「ユーは何を探しているのかな?」
ユーは驚きました。なんでユーの名前を知ってるんだろう。 「どうしてユーの名前しってるの?」 「ユーはユーって名前なのかい」 「ユーはユーだよ。おじさんはだれ?」 その怪しい男はこのデパートの社長だと言いました。 ユーは社長さんなら新しいツヨシのことを知っているだろうと、 そのことを聞いてみました。 すると 「それはもう売り切れてしまったんだ」
えー。ユーはがっかりしました。 そんなユーの様子をみて社長さんは他の商品をすすめて きました。 「ユー、これなんかどうだい?ツヨシよりもずっと 新しいんだよ。まだまだ売りに出してないものも実はたくさん あってね、掘り出し物がたくさんあるよ」
ユーは迷いました。 もうツヨシは捨ててもっと別の物にしてしまおうか・・。 そんな時、向こうの方から男の子の声が聞こえてきました。
「これはいらないので、お返しします」
その様子を見ていると男の子が返そうとしているのは 新しいツヨシです! 「それ、じゃあユーがもらうっ!!」 ユーは大慌てで叫びました。 男の子がびっくりしたようにこっちを振り向きます。 それは、とても綺麗な顔をした男の子です。
「ほんとにいらないの?」 男の子はうなずきました。 「ぼくは今までのツヨシでいいのに、無理矢理ママが買って 来たんだ」 ユーは不思議でした。だってどう考えたって新しい方が いいのに。 ユーがそう言うと、男の子はやっぱりそれはいらないと 言うのです。 「ぼくには今までのツヨシがいればそれで十分だから それは返すよ」 ユーは社長さんの方を向き、 「じゃあこれ、ユーが買ってもいい?」 「もちろんだよ。じゃあ、今までのツヨシはどうする?」
「新しいのがあるから、もういらない」
新しいツヨシにユーは最初大満足でした。 でも、しばらくすると、それは何だかユーが大好きだった ツヨシとは違う気がしてきたのです。 顔も声も一緒で、前のツヨシよりも楽しいことをたくさん してくれます。 でも、ユーの大好きだったツヨシの歌は、違うものでした。 優しい歌を、ちっとも歌わなくなりました。 ユーはそれが一番大好きだったのに。
とても悲しくなりました。 どうして前のツヨシをいらないなんて思ってしまったんだ ろう・・・あんなに大好きだったのに。
ユーは、デパートに行けばきっと前のツヨシとまた交換 してもらえるだろうと考えました。 ユーもあの男の子と一緒で、やっぱり前のツヨシで 十分だ!
「もうあのツヨシはないよ」 デパートへ行くと、社長さんはユーにそう言いました。 「え?」 「もう捨ててしまったから」 ユーは心臓ががくがくしてきました。そんな! 「だって捨てるなんて言ってなかった!!」
「でもユーが要らないって言ったじゃないか。要らないものは もう捨てるんだよ」 「でも、お友達がここにはがらくた売り場があって、そこへ 行けばまだあるだろうって言ってたよ」 「うーん。そんなに古くない物だったらそうするんだけど、 あのツヨシはもう8年は昔のものだからね・・・」
ユーは泣きながら走りました。 スクラップ置き場があると社長さんに聞いたからです。 走っている途中、あの綺麗な顔の男の子とすれ違いました。 あの子のところには、今でも私の大好きだったツヨシが いるんだ。 とても。とてもうらやましくなりました。 でもしょうがないのです。 たしかにユーは「いらない」と言ってしまいました。
スクラップ置き場には、色んな物の部品が山積みになって いました。ぜんぶ、バラバラです。 泣きながら、その山をかき分けました。 ずっとずっと、そうやって部品の山を探していました。
時間が随分たった頃、ユーはひとつのオルゴールを見つけました。 覚えています。 ツヨシの部品です。
震える手で、そのオルゴールを鳴らしてみました。 きれいな。 きれいな歌が。 ユーの大好きだったツヨシの優しい歌です。 それは寂しいスクラップ置き場に、驚く程きれいに響き 渡りました。
ごめんね。
かんたんにいらないなんて言ってごめんね。 ユーはツヨシが大好きだったのに。
ちゃりらりら〜ちゃりらりら ちゃりらりら〜〜ちゃーちゃー・・・・♪ (世にも奇妙な物語のテーマ(笑))
________________________ このお話はフィクションです。 登場人物と管理人は、一切関係がありません(笑)
←分かってるっつーの!(笑)
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