エンディミオンの覚醒

いやあ,とうとう読み終わりました。大部の"ハイペリオン"シリーズも「ハイペリオン」「ハイペリオンの没落」「エンディミオン」と続いて「エンディミオンの覚醒」でついに完結。

オムニバス形式であたかもSF小説展示場の様相を呈していたハイペリオン二部作に対して,エンディミオン二部作はアイネイアーとパクスの対決をじっくりと描いています。「覚醒」では逃げるロール・エンディミオンと追うパクスという構図で,このSF史上に残るダメ主人公のロールが逃げ回ります。"教える者"として覚醒したアイネイアーの意図とは? アイネイアーの秘密,パクスの秘密,"コア"の秘密,様々な謎が解けていくプロセスは圧巻ですが,長すぎてなんだか謎がどんなんだったか忘れてしまったものもたくさんありますな。ハイペリオンで解決済みの謎を無理やりひっくり返している部分があるのでよけいに混乱するし。

とはいえ,これだけ長くて面白い物語はそうそう読めるものではありません。ハードカバーで全四巻,文庫本で全八巻。まったく飽きることの無いエンターテインメントでありました。
2002年12月28日(土)

ま2の本日記 / ま2