インターネットと宗教 |
だいぶ前にお茶の水を探し回ってやっと見つけた『インターネットと宗教』をようやく読了。いや,面白いっすね。ヘブンズ・ゲートのようなカルト,ペイガン(カルトのような破壊性を持たない非キリスト教の総称),そしてイスラムなどを取り上げている。インターネットとの関連はあるようなないような。
イスラムに関しては目ウロコの記述だらけ。原理主義(fuandamentalism)は,元々キリスト教原理主義を指す言葉で,"イスラム原理主義"という呼び方は正しくない。"イスラム復古主義"などと呼ぶべきである,とか。またイスラム教は寛容と共存の宗教であり,それはなによりアメリカにいる500万人のイスラム教徒の存在が示している,とか。中絶反対を叫んで中絶医を殺害するキリスト教原理主義者と,イシラムテロリズムの何が違うのか,とか。
インターネットの世界も含めて,日本から見た世界があまりにアメリカ中心(例えばインターネットを使ったとしてアメリカ以外のサーバは少ない)なので気づかないが,アメリカは先進国の中でも例外的といえるほどの大宗教国なんですね。その中でも,世俗主義と原理主義の対立があるとか,いろんな指摘がなされています。
これを読むと,今回のニューヨークテロ事件は,宗教戦争(ブッシュを支持するキリスト教右派は最初からイスラムと戦争したかった)としか思えない。ううむ。
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2001年11月10日(土)
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