ふらりふらり帖
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2005年03月18日(金)  それでも生きていくこと

ちょうど新作を聴いていた、
素敵なアーティストの小さな息子さんの訃報。
ご夫婦ともに、生きるパワーに満ちていて
こんなふうに人生を歩めたらいいなと憧れていたお二人。

元気で、前向きで、しあわせを自分から掴みにいく努力もしていて
悲しみや辛さもきちんと引き受けている人たち。
「しあわせになるべき人」がもしもいるならば
こんな人たちなのだろうな、と思っていました。
いつまでも希望で満ちていてほしいな、って。

「悲しいことを挙げたらきりがないですからね、ニュースや日々の出来事で悔しいことや、ままならないことって実は結構あったりして。でもそれは、自分の中に入れておくんです。怒りを吐き出したりすることが私の中で楽しい音楽作業ではないので。だけど私の作品は、その怒りや悲しみを踏まえての明るさなんですよね。
 ほんとに大変な状況はたくさんあって、目も当てられないんですけど。でもそこに私は決して目をつぶってないし。どっちかというと敏感なほうなので、明らかに私の中に留まっている暗闇はあるんですけど。でも今は悲しみや切なさを軽く歌っていくのが、自分にはとても合ってる。これが一番自然なことなんです。それにね、何があっても体が動くじゃん、っていう感じなんですよ、音楽があれば。」
アルバム発売に際してのインタビューを読んで、
曲を聴きながら、涙が止まりません。

沢山の人がもらった愛と喜びとちからが、
巡り巡って彼らへと、溢れるように降り注ぎますように。

「がんばって」なんて、簡単には言えないね。
ご冥福をお祈りいたします。



furarifurari