無題ドキュメント
前を見ると、無数の道が存在する。
後ろを見ると、たったの一本の道しか存在しない。
未来は無限だが、過去は一つしかない。
無限の選択から、自分で決めた唯一つの道。
よくある表現で「レールを走るような人生」と言うのがある。
自分の人生なんて、決まっているんだよ、と言う例えである。
しかし、そんなことは無い。
少なくとも、帰り道、普段は右へ曲がれば家に着くのに、ふと左に曲がる。
これだけで、あなたは自分の意思で、その瞬間を選んだことになる。
だから、「自分の人生はもう決まっている」と言う人は、
「自分の人生を自ら決めにかかっている」と言うことと
同義なんだと思う。
未来は、これから決めるものだと言う意識が剥離して、
現実が過去からの積み重ねだと錯覚を起こしたときに、
未来へ向かう無限の選択を放棄してしまうんだろうな。
何でこんなことを書いているのか。
今の自分の状態が、正にこんな状態だと感じているから。
頭では分かっている。
未来は無限。過去は必然。現在は壊れそうな位にもろい。
壊れることを恐れて、必然と言う強固なものにすがる。
強いもの、壊れないものから、今を描くから、何も変わらない未来を想像する。
「まず、その道を左に曲がろう」