想
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2003年05月08日(木) |
サラ金ブームに物申す? |
今のようなサラ金ブーム、サラ金ラッシュが始まったのは、いつ頃からだろう。
電車の車内広告を見ると、至るところに「キャッシング」の文字がある。テレビをつければ、‘お馴染み’のサラ金会社の異様なまでのさわやかCMが、時間を選ばず流されている。どう考えても、あのオネェチャンたちのさわやかさはエセだ。「似非さわやか」だ。あの笑顔にヤられてサラ金に走る人がどのくらいいるのか、こちらの知るところではない。疑り深い人ならば、あの笑顔の背後に潜む強面の存在を思い浮かべることは容易だろう。ただ、サラ金システムの存在そのものがここまでオープンになったのは、数ある「(エセ)さわやかCM効果」が大きいのだろうと想像できる。 今やサラ金は、「誰でも気軽にしていること」の代表のようにされてしまっている。そして大衆は、依然として「誰でもしている」という響きに弱い。金に困っているときに「今の時代」とか「この不況の世の中」とか言われてしまえば、テレビ信奉者の若者たちはイチコロなのかもしれない。 それでも、やはり冷静に考えてみたい。朝のニュースからゴールデンタイム、引き続いて深夜まで間断なく流されるあの派手な宣伝のための費用は、どこから出ているのか。サラ金屋が仮にそれほど儲かっていないとしたら、何故こんなにも長期に亘って金のかかる宣伝を続けられるのか。 結局のところサラ金屋は儲かり続けているし、エセさわやかCMの効果は絶大なのだろう。彼らは、迷える子羊を救う神でも、親戚のこどもに手を差し伸べる親切な大人でもない。悩んでいる人間をさらに深い悩みに陥れるだけの、さわやかな仮面を被ったサラ金プロ集団なのだ・・・。
と、これくらいに思っておけば、自分がサラ金屋に走るのはひとまず防げる気がする。
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