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2007年01月24日(水)   あたしの て 。  

ゴリさんの職場の話をとぅとぅと聞いていた。
その状況では確かに、愚痴のひとつやふたつ出てきてもおかしくないのだが。
奴自身、あまりそういった類の話をしない。
ので、自分から話すのはとても珍しいのだが。


年内一杯様子を見て、転職を考えていると言うゴリさん。
それは正解じゃないかな、と返すシイナさん。


お互い、いろんな意味でまだ若いのだと思う。





シイナとの事、中途半端でゴメンな。





不意に謝られた。





奴のいう中途半端は。ワタシとの将来について、ということらしい。
謝ることでも無いと思うのだけれども。
第一、このままずっと一緒にいるなんてわからんし。



確かに年齢的には、結婚を考えてもおかしくない、らしい。
だけど、其れだけを考えて、あせったり急いでも、いい結果なんて生まれない。
正直に言えば、今の状況で一緒にはなりたくない。
ずっとだぜ、一生顔を付きあわしていくかもしれないんだぜ。
もうすこし、お互い理解し合おうと言ったのは、ゴリさん、アナタだ。





正直、シイナの存在はでかい。居てくれてよかったと思ってる。ありがとう。




それだけで、ワタシは普通に頑張れる。





けれども。







こっち(東京)に来て、友達おらんし。
出向先で仕事をしている以上、いくら仲良くなっても、
相手は仕事を俺に依頼するお客さんやからな。
俺1人だったら、(職場のこと)耐えられんかった。






と続けるから、私は一気に寒気がはしってくる。




其れはつまり、東京に来るではなく、大阪に居たら、
今のように私を必要とはしない、と頭が勝手に変換するから。
そして、それを否定できないから。




君との付き合いにおいて、喜びと不安は表裏一体だ。






友達が居ないから、あたしの存在価値が上がる、
それだけが理由だとしたら、ドンビキだな。








いつものような元気がなくなってるゴリさんに。



人間、疲れたら、人を気遣う余裕がなくなってしまう、
そんな時だってあるんだって解りつつも。


優しい言葉のひとつもかけられないアタシもまだまだ子供だ。








いや、俺もな、正直に言うと、最初は、戸惑った。

シイナの存在が大きいことに、戸惑った。

シイナ以外、気を許せる奴が居ないからだけじゃないか?とも思った。


でもそれだけじゃない、と、思う

俺が関西に居ても、やっぱり、好きになったと思う。

「シイナ」と付き合えてよかった。と思う。




ラジオで前にいってたやん。


アナタが一番幸せに思うときはいつですか?ってな。


俺は、照れくさいから。あの時は違うこと言ったけどな。







シイナと居るときが一番幸せやよ。














・・・・だったらイイよ。









ほかに何か言いようがあるだろうと、心の中で突っ込む。
嬉しいという感情をもっと素直に言葉に出せたらと
ワタシは常に思っている、けれど、
口をついて出てくるのは、そっけないヒトコトだったりする。






だんだんと理解してきてはいるんだ。
最初は単なるスケベ野郎だと思っていた情事も。
アタシと言う人間を大好きでいてくれているから、
何回も何回もしたくなる。



当たり前のように、人は感情があるから、コトに至る。
そういえば、元彼も、旦那も似たようなことを言っていた、
でも、単にsexが好きを誤魔化して正当化しているだけだと
それくらいにしか考えていなかった。



何故だろう、ゴリさんのことは素直に受け取れている。
実はおれはあまりそっちは淡白なほうだった、という言い草を、
最近、少し信じるようになってきた。
絶対嘘だと思うときもあるけどね、そりゃ(笑





変化、が少しづつ、おきてきているんだ。





感情があるから、動くさまざまなこと、
ゴリさんはゴリさんなりに、
精一杯、感情表現をワタシにしてくれていること。
初めてのことでも、戸惑いながらも、
一生懸命考えていること、




ちゃんと解ってるよ。









俺はシイナに甘えてばかりだけれども。
実際、シイナは俺の何処が好きなの?





唐突にそう言う質問をしないで欲しいと思いつつ。









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と口をついて出てしまう。






本当は。
人の膝の上でイビキをかいて寝入ってしまう姿とか。
寝ぼけながらも、体を引き寄せてベッドから落ちないようにしてくれたりとか。
狭い風呂の中で、アタシが寒くならないように湯をかけてくれていたりとか。
きちんと話をして解決しようとする姿とか。
出かけるとき、帰ってきたとき、キスをせがむ姿とか。




アタシが入る余地のある幸せを提供してくれることが。
アタシの手を必要とする幸せを共有してくれることが。




一番感謝し、大好きな部分でもあるんだ。




もっと上手く伝えられるようになったら、話すよ。



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