「ズンちゃんにはもう会えん。」
この言葉には意味がある。
「Znちゃんにはもう亜鉛。」
つまり、元素記号を覚えるためにつくられたのだ。
中学校のとき、おれの理科の担当は、隣のクラスの担任であった。 今ではもう頭にこびりついているのだが、初めて見る元素記号と その元素名を一致させるために、覚え方みたいなプリントが配られた。
その覚え方というのが、隣のクラスの生徒たちが考えた オリジナルのものらしく、かなり強引であった。
いまだにおれが覚えているものを紹介する。
「アジ(Ag)の背中は銀ピカリ」
「親友(Cu)同(銅)士」
「英雄(AU)の金」
「グリン(燐)ピー(P)ス」
「愛(I)の要素(ヨウ素)はABC」
「チッソ(窒素)ン(N)大魔王」
アジならAZだろう、とか「愛の要素」だけでいいのにABCという アルファベットが含まれているのでまぎらわしいとか、言いたいことはたくさんある。 「チッソン大魔王」に関しては、もはや何も意味がわからない。
でも今でも覚えてるくらいのインパクトは 当時は役にたったんだと思う。
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