♡ Smile ♡
Rei



 コゲ

先日から我が家のおばーちゃん猫のコゲの具合が悪くなった。
かなり前から、ものすごい食欲で食べまくっているにもかかわらず、痩せていっていた。
「ちょっとおかしいね」
「もしかすると、そう永くないかもしれない・・・」
そんな日々を過ごしていたけれど、その旺盛な食欲さえもなくなっていった。
呼吸は乱れ、苦しそうな状態だった。
病院にも連れて行った。
しかしかなりの高齢。
行う治療も限られている。
病気というか・・・明らかに老衰だから。
やせ細り、弱々しい足取りながらも、私のパソコンの椅子に飛び乗ったりしていた。
しかし今日、明らかに様子がおかしくなった。
もう、瞬きも出来ない状態。
目を閉じさせようとしても、全く閉じない。
かろうじて呼吸をしているだけ。
もういつ、息を引き取ってもおかしくない状況だ。
何も食べず、水も殆ど飲まなくなった。
唯一、ホタテの缶詰の汁だけ、口にするだけだった。
しかしそれにすらも、今は反応もしない。
それでも、前足の肉球を刺激すると、ギュッと握手をしてくる。
最後の力で返事をしているように・・・。



コゲは昭和61年5月29日に産まれた。
ヒマラヤンの母と野良猫の父の間に産まれた。
5匹産まれたが、一匹はすぐに死んでしまった。
残りの4匹のうちの1匹のコゲと、もう1匹のあんこが家の家族になった。
甘えん坊のあんことは対照的に、なかなか人に慣れないコゲ。
唯一、おばあちゃんの膝の上にだけは乗っていた。
痴呆が始まったおばあちゃんの傍を離れない子だった。
そのおばあちゃんが亡くなり、御骨を置いていた台の下にコゲはいつも座っていた。
納骨されるまで毎日同じ場所に居た。
それから、コゲは人に甘えるようになり、警戒心も少しづつ薄れて行ったようだった。
普段は殆ど甘えないコゲ。
夜中になると突然甘えだすコゲ。




たった今、息を引き取った。
まさか、この日記を書いている最中に、コゲが息を引き取るとは思わなかった。




おかーさんが、「コゲは女の子だからピンクがいいね」そう泣きながら新しいタオルを持ってきた。
2人で、その新しいタオルにコゲを包んだ。


あんこを抱き上げ、お別れの挨拶。
あんこは全くわかっていないようだった。




いつも、ももから逃げ回っていたコゲ。
でも、ももにもお別れを言って欲しかった。
ももはうなっていた。





でももう、コゲは逃げること、出来ないんだよ。

ももがどんなに怒っても、なにも、言わないんだよ。

もう、動かないんだよ。





コゲの体はまだ暖かい部分がある。

でも、どんどん冷たくなっていっている。




コゲ、本当にお疲れ様。
そしてありがとう。


おやすみ。



平成16年2月13日 21時50分 永眠




2004年02月13日(金)
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