リュカの日記

2009年08月23日(日)

現在午前3時52分。
少し腹が減ったのでご飯を食べた。
やっぱり、就業期間中の炊飯は危ないな。
時間の都合上コンビニやファーストフードで済ませる事が多くなり、炊飯器の中のご飯を早く消費する事が出来なくなってしまう。
その為、何日間も炊飯器の中に放置されていた白米がカチカチに・・・
俺は一人暮らしを始めてから、どんなに悪くなってしまおうが、今のところ一度もご飯を捨てた事が無い。勿体無いから。
でも、4日ほど炊飯器に入れられたままになっていたご飯をさっき食べて、数分後から急に腹が痛くなった。
やっぱり悪くなっていたのだ。

今日は午前8時頃に目が醒めた。
3時間程度しか眠れなかった。
ギリギリまで休んでおこうと、家を出るまでずっと横になり続けていた。
家を出て、バイト先に向かう。
しかし、仕事が始まる1時間ほど前に到着してしまった。
どうやって時間を潰そう。
そこは漁村みたいな感じになっているので、仕事が始まるまで海を眺めてボーっとしている事にした。
都会に住んでる連中はこういう風景を見る事が出来ないんだろうな、なんて事を考えた。
何だか涼しくて気持ちが良かったように思う。
それから仕事を終え、家に帰る途中の事。
俺は駅のホームで電車を待っていたのだが、何やら俺の横の方で誰かがもめているようだ。
見てみると、おっさんだかじいさんだか知らないが、5.60歳くらいの男が若い女に絡んでる。
女は「ええ〜!」みたいなでかい声を出し、おっさんは「よっ!」みたいな感じのしぐさを見せた後、苦笑いしながら去っていく。
そこで気づいたのだが、女は裸足で腕に靴を抱えてて、ホームの黄色い線ギリギリのところで直立不動の状態を取っている。
あのじいさんは、この女が自殺を図るんじゃないかと思って止めようとしたのだろう。しかし、多分女は「靴が壊れてるだけ」とかそういう返答をし、おっさんは苦笑いしながら去っていったのだと思う。
しかしどうだろう。
こいつは自殺するのを止められるのがうざいから、その場逃れに適当な言い訳を言っただけかもしれないじゃないか。
不謹慎だが、俺は少しワクワクとした。
GANTZじゃないけど、「自分から2メートルくらいのところで人が電車に巻き込まれるところを見れるかも」と。
そして、今目の前には死を覚悟した人間、既に魂が半分あの世に逝っているだろう人間が居るのだ。
俺はそんな人間をリアルで身近に見たことが一度も無い。
それが今目の前に居るのだ。
そんな不謹慎な高揚感から、まるでイベント事のような心躍るような気持ちになった。
「でも、今から死のうって人間にしては切迫感やら緊張感みたいなものが全くないよな。こんな裸足で黄色い線ギリギリで直立不動してるのに、異常なオーラみたいなものが全くない。もしかしたら、実際に自殺する人間ってのはこんな感じだったりするのかな」とか、そんな事を考えた。
その反面、やっぱり死のうとしている人間を目の前で見殺しにするのは最低に悪い事だ、みたいな感覚もあり、とりあえずその女との距離を縮める。
自殺者の死を阻止する事で、ここのところ色んな事をほったらかしにしてしまい、低下してしまった自分自身の魂の徳?のようなものを高める事が出来るような感覚もあり。
でも、実際にこの女が今から死のうとしているとして、もしさっきのおっさんのように声をかけて「自殺するんですか?」なんて言っても、「靴が壊れた」とか「裸足で帰りたいから」みたいな言い訳をされて、そう返されたからにはこちらもアクションを取れなくなってそのまま見殺しにしてしまう可能性が高くなる。それとなく駅員に注意を促したかったのだが、周りには俺の他には若い兄ちゃんが一人居るだけ。
なら、飛び込もうとした瞬間に襟を引っつかむか突き飛ばすかして阻止しよう。
そんな感じで、「『死のうとしている事』に気づいていない風」を装いながら、とっさに止めに入れる程度に距離を置く。
特急がホームに入るアナウンスが響く。
「あ〜、まじで来ちゃう来ちゃう来ちゃう来ちゃう」みたいな感じでかなりバクバクして、ガタガタガタガタ震えてしまう。
しかし、女は飛び込む事もなく、電車は速度を落として停止する。
そして、そいつはそのまま電車の中に乗り込んでいった。
腰が抜けそうになって、少しヘタリ込みそうになってしまった。
それから俺も電車に乗って家に帰った。
帰った後、母親が来て食べ物を色々と置いていってくれた。
現在午後23時07分。
昨日眠っていないせいかかなり疲れた。


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リュカ

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