リュカの日記

2009年07月01日(水)

昨日の午後16時過ぎ頃に家を出た。
そして、午後18時半頃に現場に到着。
今回の現場はかなりの大人数で、また今回初参加な派遣が多かったので、仕事の前に説明会みたいなものが行われた。
「今回この現場に入るのはそちら(俺が所属している会社)だけじゃなく、他の派遣会社からも200人ほど来ています。なので、もしトラブルが起きたりもめそうになったり、『この人嫌だな』と思う事があったらすぐに社員の方に報告して下さい。関係無いところで争ったり、喧嘩がおきてしまうと自分達としても凄く困るので」みたいな事を言っていた。
何か、修学旅行先でかち合う他校のヤンキー同士みたい。
30、40歳にもなって、まだ中学生の縄張り争いみたいな事をするおっさん連中が居るんだな。
そんな事を思ってた。
午後19時になり、仕事が始まる。
今日は午前6時半まで働かなくてはならない。
俺はこの仕事を仕分けだと思っていたけど、どうやらライン作業らしい。
こんな仕事した事ない。
社員に「ここに入ってください」と言われたので、その位置に就く。
俺の左隣にベテラン?っぽい派遣だかバイトのおっさんが入り、その右隣に俺。
そして、俺の更に右隣にはまた別のベテランっぽい派遣だかバイトのおっさんが入り、その更に右隣に俺と同じく初心者の派遣が入る。
ベテラン⇒新人⇒ベテラン⇒新人、みたいな感じで新人を挟むような体制になっていた。
仕事内容は単純で、自分の背面に滑車の付いた大きなボックスを置き、それをラインに流してく。
そして、そのボックスが切れたらまた別のボックスを取ってきて、そして再度ラインに流し出す。
その繰り返しだ。
俺の右隣のおっさんが、がなりたてるように「ええか、ここでこうやって流すんや」と作業を説明。
俺は「いや、それさっき説明で聞きましたから」と言いつつ、言われたとおりに流し出す。
やがて、俺の真後ろのボックスが切れてしまう。
俺は空になったボックスを片付け、そして新たなボックスを持って先ほどの位置に戻った。
すると、右隣のおっさんが「おいお前。ちゃんとさっきおった場所に戻らんかい。別の場所に戻ってきてどうすんねん」
はぁ?って感じだ。
俺はちゃんと最初と同じ位置に戻ってきている。なのに、俺が最初とは別の場所に戻ってきている、とがなり立てる糞ジジイ。
リュカ「何ですか?」
ジジイ「だから、元居た位置に戻れ言うとんねん!お前おったんここちゃうかったやろが!」
リュカ「えっと、さっきも自分ここに居たんですけど・・・」
ジジイ「だから、別のとこに着とるやろ。ちゃんと自分居た位置に戻れや」
リュカ「だから俺最初っからここにおったやんけ。何ほざいとんねんお前!」
ジジイ「はぁ?」
リュカ「だから、俺最初もここおったやろ。俺がここで流ししてお前横でゴチャゴチャ言うとったやろうが」
ジジイ「ああ、別の人と間違えとったわ・・・」
リュカ「ハッ、なんやそれ」
ジジイ「だから、俺あの人とあんたを間違えとったわ」
リュカ「ちゃんと謝れや、ふざけんな」
ジジイ「今度からはそっちの人に教えてもらってな(俺の左隣の人を指差す)」
勝手な勘違いで散々まくし立てといて、自分の間違いだったと認識しても謝罪の一つも出来ねえのかよ。何このジジイ。
それからまた、黙々と流しの作業に没頭していく。
手を休められる余裕がどこにもない。
これじゃ、普段行ってる仕分けの方が何倍もマシだ。
しかも、遠くの方から社員のおっさんのがなり声、叫び声が終始響き渡ってる。
「早く回せやぁぁぁ!!手休めんな!!!ちゃっちゃとやれちゃっちゃと!!オウラァァァァ!!!」みたいな感じの怒号が延々と。
何この現場・・・・
作業をしながら、さっき俺にがなり立ててきた隣のジジイの事を考えた。
こいつも俺が逆らうとは思わなかったろうから、不測の事態って感じで一旦だんまりになったけど、絶対このまま終わるはずがない。
このジジイも完全に俺の事見下してたし、最初に俺にこうやって必要以上にゴチャゴチャまくし立ててきたのも「先輩風を吹かせたい」だとか、あくまで自分を居丈高に振舞える立場に置きたいって意識に依存していたはず。
そういう意識を元に俺に突っかかってきたこいつが、このまま言い返されてすごすご引っ込む、なんて事を許せるはずが無いだろう。
たとえ、俺ではなく自分の落ち度に端を発していたとしても、と。
そんな事を考えていた。
そして、作業を続けているうちに、また俺のボックスが空になって、俺は再度新しいボックスを取りに行く。
ボックスを取って戻ってくると、あのジジイがまた俺に突っかかってくる。
ジジイ「どこからボックス取ってきとんねん、わざわざあんなとこまで取りに行くなや!」
ほら来たああああああああああああああ!!!!
やっぱりな。
てめえの勝手な勘違いでふっかけてきた癖、俺に言い返されて逆怨み。
大方、「別の事を引き合いに出してケチをつけてやる事」によって、先ほど俺に言い返された事、に対する屈辱のチャラを計り、心の均衡を保とうとしているのだ。自分が悪い分際で。
まじ、掲示板の連中とまるで同じだ。
てめえで俺を煽っておいて逆怨み。
言い返せなくなると、「別の事を引き合いに出して」でも、無理矢理俺にケチをつけチャラを図ろうとする一山なんぼのゴミクズ共とまるで一緒だ。
リュカ「なあなあ、じゃあどっから取ってきたら良かったん?」
もう最初っからこいつに敬語なんて使わない。
こんな糞みたいな逆怨み野郎、ゴミに払う敬意なんて欠片もねえよ。
ジジイ「自分の真後ろにボックスあるやろ、そっから取ってこいって言うてんねん」
リュカ「どこにボックスあんねん?ほら、後ろボックスどこにも無いやんけ。だからあっこまで取りに行ってんけどな?」
事実、俺の後ろにはボックスなんてどこにも無い。
このジジイもあくまで俺に「やり返す事」を目的にイチャモンをつけているだけだから、その吹っかける因縁がちゃんと機能するのかどうかも確かめず、そのまま俺に再度がなり立ててしまった糞ジジイ。
とことんクズだな。
リュカ「何なんほんまさっきから。無理矢理俺に言いがかりふっかけるん辞めてもらえませんかぁ?」
ジジイは俺を無視して引っ込んで行く。
俺は、そのジジイの更に右隣に居る新人の人に声をかける。
歳は俺と同じくらいだろうか。
リュカ「あの、さっきモメそうになったら報告して下さいとか言われましたよね」
新人「はい、どうしたんですか?」
リュカ「なんかさっきっから、あの人がやたら俺に因縁ふっかけてくるんですけど・・・」
新人「そうですねぇ、あの人に言ってみたらどうですか?」
白髪でヒゲを生やした社員を指差す(始終『オゥラァァァァ!!!』と叫び声を撒き散らしているのとは別の社員)。
俺はその社員のところに歩いていって、「モメそうになったら報告しろ、との事なんですが。さっきから、これこれこういう感じでずっとあの人が因縁ふっかけてくるんですけど。もうこれで2回目です」と。
社員「自分、今日初めて?」
リュカ「はい」
ああ、もしかして俺が今日この現場が初めてだから、ベテランのきっちりとした教えに俺がダダをこねてるだけだと思われたかな・・・
とことん不利に働くんだな、最悪だ。
社員は無言でそのジジイの所まで歩いてく。
『どうせ俺が悪い事になるんだろうな・・・』なんて事を考えて、鬱々とした気持ちになってしまう。
すると、その社員はいきなりジジイの胸倉を、ジジイの胸を殴りつけるような感じでつかみ上げ「オラァ、お前何やっとんねん!」
文章じゃ表現しにくいのだが、空気が違う。
そこらのDQNが声を張り上げてるだけっていう温くて乾いた空気では全然無くて。空気が震え張り詰める、というのだろうか。
社員「気持ちは分かるけど、あんま頭ごなしにギャーギャーやんなって俺、前もお前に言うたよな?」
ジジイ「いや、でも自分は・・・」
社員「お前今日で辞めるか?」
ジジイ「いや・・・・」
社員「まあええわ、ちょお、お前事務所こいや」
ジジイの服をガッ!と引っ張る。
ジジイ「いや、ちょ、ちょ、いやいや!」
社員「こんな若い子ぉにお前何考えとんねん、気持ちは分かるけどそういう事すんな!!!」
ジジイ「いや、でもこいつが・・・(俺の事を指差そうとする)」
社員「ま だ 言 う か!」
(『こんの糞ガキャァ!!!!』みたいなニュアンスで)
社員「ちょ、やっぱおまえマジで一回事務所こいや。こんな若い子に何しとんねん。来いコラァァ!!!!!」
新人さんも俺も呆然自失、ジジイ半泣き。
さすがに俺も『いや、何もそこまで・・・』みたいな恐ろしい気持ちになってしまった。
俺も実際にリアルで聞いた事は無いのだが、明らかに本職のソレといった雰囲気で。何本もの指が切り落とされる様をリアルで繰り返し目の当たりにしてきたような人間がキレたら実際こんな空気になるんだろうな、と思わせるような恐ろしさ。
自分の父親と同じくらいの歳のジジイが、更に同じ歳くらいの爺さんに恫喝されて、しかも半泣きになっている様なんて生まれて初めて見たし、それもかなりショッキングだった。
俺も新人さんも仕事に戻る。
リュカ「ちょっとあれは・・・。さすがに俺もメチャメチャびびりましたよ」
新人「自分もちょっと怖かったです・・・」
そんな事を話してた。
俺は庇われた方だったけど、「この会社怖ぇぇ・・・」みたいな感じで、作業も手を抜こうなんて気が全く沸いてこなかった。
休憩時間になり、その新人さんや顔見知りの派遣たちを交えてさっきの事を色々話した。
すると、この現場の常連みたいな派遣のおっさんが「この会社って○○(別の運送会社)みたいやな。ここもどっか輩っぽい」
リュカ「輩って何ですか?」
派遣「ヤクザの事」
本職のヤクザみたいだなとは感じたけれど、本当にヤクザ崩れが社員として働いている、という事なのだろうか?
それともヤクザが取り仕切っている会社で、社員にも現役ヤクザが多い、という事なのだろうか。
深くは聞かなかったけれど、恐ろしいな。
新人さんは「俺もずっと、あの人(ジジイ)ガヤガヤ五月蝿いなって思ってました。やっぱりそういうのはハッキリ言わないと駄目ですよね」と言ってくれた。
休憩時間が終わり、そのまま今日の午前6時半まで働いた。
なんてしんどい現場だろう。
本当に疲労で途中何度か吐きそうになってしまった。
もちろん、そこまで必死になってしまったのは、先ほど見てしまった衝撃的シーンによって強いプレッシャーを感じてしまった、という事もあるのだが。
仕事の終わり際、先ほど知り合いになった新人さんに「この現場めちゃくちゃきついですね。今までのとこの方がよっぽど楽。コンビニでバイトでもしてた方が全然良く無いですか?」と聞いてみた。
すると「自分は全然楽だったですけどね。まあ、自分の場合はところどころで力抜いてやってるんで、それほどきつくはなりません」と。
俺も色んな仕事先でしょっちゅう「そんな必死でやらんと、抜けるところは気抜いてやらんと持たへんで」と言われるのだが、そもそもどうやって力や気を抜けば良いのか分からない。
「だれてたら怒られそう」ってプレッシャーが常にあるからな。
それが出来るようになれたなら、今ほど生活もきつく感じなくなれるんだろうけど。
終業時間になり、家に帰った。
因みに、怖い社員に連れていかれたジジイだが、あれ以来俺が終業するまで一度も姿を現さなかった。
クビになったのかな。
現在午前9時56分。
昨日の午前5時頃から一睡もしていない。
今日も同じ現場に行かなければならないのが、少し憂鬱だ。

この仕事辞めたいなと思ったので派遣先に電話を掛けたのだが、無理ですといわれてしまった。
しょうがないから、今日も行く。
明日も3日後も行かなきゃならない。
社員も怖いし仕事もきついし、あのジジイが居たら逆怨みでまた何か嫌がらせをしてきそうだしで、良い事一つも無しだよな。
気が重い・・・
それはそうと、社員に若い子若い子言われたけど、ぶっちゃけ俺って何歳くらいに見えるんだろうな。
何歳まで「自分は若い」と思ってても良いんだろうか。
そろそろそういう時期も終わりそうで、何か嫌だな。
現在午前11時20分。
全く眠っていないので、少し眠る事にする。

午後14時半頃に目が醒めた。
場所が遠くて3時間ほど余裕を持たせなければならない事もあり、3時間ほどしか眠れなかった。


 < 過去  INDEX  未来 >


リュカ

My追加