俺は、タイプの男の子の姿を目にしていたい、という気持ちがとても強かったはずなのだ。 なのに、俺はそんな男の子の姿を目にする事を、執拗な程に避けている。 実際、メッセの子と知り合って4年以上になるのだが、未だにまともに顔写真すら見た事が無い。メッセの子の周りに居る少年達の顔も殆ど知らない。 俺の方から「写真とかは見せないでね」と言ってるくらいだ。 俺にとっての恋愛対象はタイプの男の子以外ありえないのに、タイプの男の子を避けているのだ。 何なんだろうな。
若い頃にくだらない奴らとよく絡んでいたせいもあってか、中途半端に免疫がついているので、同年代の他の奴らみたいに、成人したという事で酒や車やギャンブル、その他様々な不健全な大人の遊びといったものに溺れる事も一切ないし。友達だって作らない。 それ以前に、興味が無いのか。 普段あまり意識しないが、 俺は、人生で喜びとされる事の一切に、強い拒絶を持ってる気がする。 聖職者じゃあるまいに。 人生に何も望んでないんだな。
今日は午前6時過ぎに目が醒めた。 今日で、24歳の誕生日からちょうど2週間。 22歳までと違い、23歳も24歳もどちらも若いと感じられない微妙な年齢。 自分自身の内面に、『去年までは若かったのに』というインパクトが残らない。 その上で、その23歳から24歳への節目の日(誕生日)にメガビのゴミに妨害されたせいで、未だに自分が1歳年を取ったのだ、という実感が持てずに居る。うざすぎる。 いや、まあ23歳の終盤には少しだけ「23歳って若いよな」みたいな事も感じたか。ただし、あくまでも「23歳」というのを年下の年齢として認識しながら、そう感じていた。自分自身が当時23歳でありながら、だ。 今日は、寝起きから自分について色々な事を考えていた。 やっぱり、俺はタイプの男の子に対してどこかで少し怨んでる。 「よくも汚されやがって・・」みたいな気持ちがあると思う。 だから、タイプの男の子がそういう奴らにやられても、無意識的に「気遣うに値しない」みたいな気持ちがあるのだと思う。本当に、酷い話だけど。 俺自身が男の子の体に欲を求める事を考えても、以前なら「他人の体、ましてやタイプの男の子の体をいじくり回せるなんて、何て凄い事なんだ!」みたいな気持ちがあったと思うが、今じゃ、24歳にもなってそんな新鮮さを感じるなんて、みたいな意識から、実際に自分がそれを体験した訳でもないのに変な話だが、それらに対してマンネリ化したような感覚を持ってしまっていると思う。 また、俺が男の子に対する自分自身の求める気持ち、を素直に受け入れられない事も、「そういう目に遭わされる種類の男の子を求めてしまうと、俺自身が『生きる資格なし』と自分を認められなくなってしまう」と、自分自身に対するそんな強迫があるからだ。 俺の意識が狭くなったように感じるようになったのは、昔は『自分から観た人生』を感じていたけど、今じゃ『タイプの男の子を絡めた上での人生、社会がタイプの男の子に及ぼす影響』が自分にとっての人生の全てになったからだと思う。昔は主観的なものが自分の人生だったから好きなだけ意識を広げる事が出来たが、今はタイプの男の子に関する客観的なものが自分の人生になっているので、固定されて広がらないのだ。 自分自身に対する関心みたいなものが、極度に薄れてしまっているのだ。 自分の人生なんて考える価値なし、と。 寝起きから、久しぶりに自分について色々と考えていて、息苦しくなってきた。意識下で、自分自身に対して「下衆野郎」とか「ゴミ」という言葉が飛び交いまくって、自己嫌悪に陥る事が多かったと思う。 寝起きの日記を書いてる途中、妨害によって8回くらい中断させられた。 1度の妨害につき、中断期間は5〜20分。 妨害されたタイミングは、決まって俺がしっくり吐き出せそうになったその瞬間、だ。どれも決まってそのタイミング。 ストレスや怒りがたぎって落ち着かなくて、寝起き後色々考えた事について、実感や気持ちを込めて吐き出す事が出来なかった。 本当にうざい。 現在午前9時33分。
古本屋に漫画を売りに行った。 37冊で2270円になった。 前回は40冊で5000円以上になったのに。 その後、古本屋で「道士朗でござる」という漫画を買った。 帰りにスターバックスに寄った。 俺がレジに行くと、俺がまだ注文を言わないうちから店員に「コーヒーホットのVentiですね」と言われた。もう、覚えられているんだなと思い、少し恥ずかしく感じた。 昨日から今日にかけて、同じような事が立て続けに起こった。 大学では生協のおばちゃんに声をかけられ、図書館では事務員に噂され、スターバックスでは店員に常連みたいな感じで覚えられ。 俺はいつも同じような行動を取る。 毎日同じ服を着て、毎回同じ場所に行き、毎回同じ店で同じ物を注文して、そして毎日欠かさず日記を書く。 形式化されてるんだな。 俺は刺激を求めない。 今日は一日、殆ど漫画を読みながら過ごした。 現在午後18時24分。
俺は、一生で一度の大チャンスを、自ら自分で拒絶したんだ。 死にたくなる。
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