メッセの子の主張が、俺が言いたい事を要約してくれているような感じだったので、一言一句ここに書きまとめておく。 「あの二人まじでかわいいんですよ・・・普通の人間ならあの二人と同じ空気を吸ってるだけで光栄でありがたい事なんですよ。それなのに気持ち悪い最低のクソ野郎は二人に近づくどころかあの二人で欲を満たし尽くして・・・ありえない事なんですよ。宗教的な表現になっちゃうんですけどあの二人は神様よりも上で普通の人間が話し掛ける事すら許されがたい事なんですよ」 驚いた。 俺は、タイプの男の子を天使やら神やらよりもずっと上の存在に感じてた。 だけれど、メッセの子にそれを言った事はなかったと思う。 普通の人間なら、そのタイプの男の子を目にするだけで、とてもありがたい事なんだ、という事も、俺が感じてきた事だった。 何だか、メッセの子の気持ちが痛いほど伝わってきたような気がした。 俺は、メッセの子に「俺もまるで同じ事を感じていました」という事を伝えた。 「そう思いますよねm(_ _)mでもその神様より上の子達は普通以下のクソ野郎にいとも簡単にやられちゃうんですよ。それで神様より上の子は俺から見てもみじめで同情すべき立場に変わっちゃうんですよ。こういう現実なんですよ」という返答が来た。 俺の気持ちを、俺よりもはるかに分かりやすい形で表現してもらったような気分になった。だけれど、別にメッセの子は俺の気持ちを代弁したとかそういう事は一切なくて、これは今回の件についてメッセの子自身が二人に対して感じた気持ちだ、という事だ。俺が、かつてタイプの男の子に強く感じ続けていたものとそっくりだった。 突き詰めていけば、自分にとっての絶対的な存在に対しては、誰でもこういう気持ちを抱くようになっていくのだろうか。 タイプの男の子は、誰からも羨望されるべき存在である。なのに、汚い奴らに汚されて、普通以下の自分から見ても哀れで「こんな事になるんなら、いっそこの子達生まれてこなければよかったのに・・」と思わせるような存在になってしまう。 「神様より上の子達がそういう庶民が暮らす社会と同じ社会に混ざって普通に生活してるのがすごく痛々しく感じたりします」 「俺があの子達をどう見てるかっていうと感覚的にはあの子達は神様よりも上の立場で俺なんかが普通に関われるのがすごい光栄に感じるくらいの立場なんだけどそれと同時にひどく傷ついてすごくみじめで痛々しくてまるで難民を見るような立場にも感じちゃいます」 「それなのに文句ひとつ言わずにこの社会をクソ以下の野郎達と混ざって健気に暮らしてるんですよ。本当に耐えられない。そういう子はそういう子だけの集落てか国で暮らしてほしい」 俺も本当にそう思う。 メッセの子の気持ちは嫌と言うほど理解できる。 だけれど、今の俺の感じるものといったらまるで薄くて。 「麻痺させなきゃやってられない」みたいな感覚で、放棄している部分が強いんだろうな、と思う。 だけれども、 俺がどれくらい感じているか、という事はこの際問題ではないのだ。 それが問題であるならば、あまり感じられなくなった俺は、ここにそれを記す必要すら無い訳で。 だから、そうじゃなくて、俺が何をどれくらい感じるかとかじゃなく、 『これだけ酷い、最低な事が現実に存在しているのだ』という事が重要なのだ。 だから、俺はこれほどまでに腐った現実が存在しているのだという事について訪問者達に考えさせたく、ここにその出来事を記している。 それについて、ここをリピートしている少数の個々が感じうる感情は、かつて俺が強く感じていたはずの痛みと、度合いは違えど同じ類だと思うから。 今俺自身が感じられないそれらの痛みを、代わりに感じろと言う事だ。 もっとも、いやらしい検索項目からここに飛んできて、この現実に逆に喜びしか見出さないような下衆野郎も多いのだろうが。 どれだけ最低なのか、という事を人間達に意識させたい。 この腐った現実に対して、自分がかつて感じていたのと同じ種類の痛みを他人にも感じさせる事が出来たなら、それが自分にとっていくばくかの慰めに感じる事が出来るだろう、とか。 そんな気持ちだ。 俺自身の感じるものが、軽はずみに薄れてしまっているという事が、本当にたまらないのだ。 せめてもの慰めが欲しい。 この最低な現実を認識させて、他人を自分の代わりに苦しめさせたい。 これだけのありえないような腐った出来事が存在した以上、その事実を知って苦しむ人間が必要なのだ。
昨日からの徹夜明け。 昨日メッセの子から聞かされた漠然とした話が、常に意識され続けているような状態で、気持ちがずっと、中途半端に沈んでる。 二人がどんな事をされたのかなんて事は、恐ろしくてとても聞けない。 そのうちに向こうから話してきそうな気もするが、メッセの子が言い出さない以上、俺も聞かない事にする。 これは逃げになるのだろうか。なるかもしれない。 しかし、話を聞いたら聞いたで興奮だって沸いてくる。 なら、聞かない方がまだ不謹慎でもなくなるだろう。 ああ、凄惨な気持ちだ。 そいつらは、事実の全てを知っていて、さらに全てが喜びなのだ。 何故なら、そいつら自身がその子達に行った性行為内容だからだ。
結局眠らずに、そのまま学校へ行ってきた。 1時限目の「リスニング」の途中から参加した。 あまり授業らしい事はやらなかった。 どうやら、先々週に試験が終わってしまったそうだ。 2時限目の「環境と人間」 こちらも、試験は既に終わってたらしい。 2時限目の途中、机に突っ伏していて、少しだけ眠ってしまった。 昼休みになり弁当を食べた。 3時限目は「都市社会学」 どうやら、これも試験が終わってしまっているらしい。 普通の授業を受けた。 4時限目は空き時間だ。 コンピュータルームに行って、英語の課題に取り掛かっていた。 5時限目は「カウンセリング論」 この授業は、今日が試験だった。 論述式の試験だった。原稿用紙を大体埋めた。 授業が終わり、学校を後にした。 学校に居る間、ずっとメッセの子の弟の事が意識され続けていた。 なんか、たまらない気持ちだった。 そして、弟君をやった奴について考えていた。 何か、自分の手で直にそういう奴に何かしてやらないと気が済まない。 俺は、タイプの男の子に手を出した奴の姿を見たことが無い。 なので、よく通りすがる奴らを陵辱野郎に見立てて、ふと気づくと、いつの間にかシュミレーションみたいな事をしてしまっている事が多いと思う。 どうやって苦しめてやろうか、とか。向かってきたら、一気に喉を握りつぶしてやろうとか、今吸っているタバコをこいつの目に押し込んでやる、とか。結局は、いつもそこ止まりだけど。 それ以上の事を考えない。そこで止めてしまってる。 多分、想像力が無いんだろうな。 何故だか、そういう奴らを思い浮かべて気分が高揚してくるような感覚になっていった。 タイプの子がされた、という事に萌えているのか。 それとも、ちゃんとこういう奴らに対して憎しみ感情を持てているのだ、という事に安心したのか。よく分からない。 事あるごとに弟君などが意識されて辛かった。 その一方で、「これなら獣姦されたあの男の子の事は考えなくて済むかもしれない」と、考えないで済む口実を得たような気持ちで安心してしまってもいた。しかし、それを考えた途端、その獣姦された男の子が意識されるようになってきて、「本当に、こんなありえない事が起こったのか・・」と、また凄惨な気持ちになりもした。 学校を出て、地元に到着。 漫画喫茶で40分ほど過ごした。 漫画喫茶で漫画を読んでいる途中、メッセの子からメールが入った。 「○○君、今まであいつらから、以前弟がクソな女達にやられた事より、ずっと酷い事をされてます。だから、○○君にとっては一昨日されたくらいの事じゃへのかっぱなんだ」と言っていた。 弟君がクソな女達にやられた行為。俺は、これについては聞かされていた。 全裸で3日間監禁されて、本当に信じられない行為の数々を受けさせられて。 それよりずっと酷い事とは何だろう。恐ろしくてとても聞けない。 気分がきつくなってきたので、漫画喫茶を出た。 それから家に帰ってきた。 現在午後19時44分。 眠さで頭が朦朧とする。 26時間近く起きてるからな。そろそろ眠る。 なんか、頭ボケボケだ。
|