消えてほしいと願った記憶を今は時に手繰り寄せるように思い出すもうその睫の先も、服のすそも、髪の毛の色もしぐさや声の通り方、口癖なんかも霞んでしまってどれが本当だったかすらもわからないけれどすみっこにぶら下がるように残った記憶を撫ぜるように思い出すあんな風にひとを好きになったことをその恋が死んだとしてもわたしは後悔してないよ