2003年11月05日(水) 君へと続く、帰り道
 

暗がりに
現れては消えた
白い息

吐いて
吸って
さようなら

手を振って

白い半分溶けた月が見下ろす夜
突き抜ける冷たい風
赤く染まる頬
全てを包む黒い空
迷い込んだコートの裾

わたしの居場所は
君が必ず持っている
どこにいても
そこがどんなに遠くても

だからわたしは旅立てる
ぐったりと疲れた体を引きずっても
夜の闇に紛れ込んでも

帰り道は、君へと続く

吐いた吐いた白い息
もうどうでもいい赤い鼻
優しく悲しい冷たい月

さようなら

手を振った





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