変な夢だった。こんなにはっきり覚えてるのも珍しいので書いておく。
場所は病院。私達は吹奏楽の練習を終え、音楽室の前でゆるりと過ごしていた。指揮者のKさんが私を呼び、「未来ちゃん 悪いんだけどさ、これちょっと届けてくれない?」と、手押しの台車を出してきた。給食で使う、おかずを入れた缶が2つ乗っている。中はあったかいスープとデザートだった。「おいしそうですねー」と言ってKさんの方を見ると、何かを洗っている。私が大切にしているガラスの器だった。器は合計6つ。熱湯の入った容器に入れられ、ことこと音を立てている。「この容器、耐熱ガラスじゃないんだけどなぁ だいじょうぶかなぁ」と思った。「これで分けて食べさせてあげればいいからさ」とKさんは言う。「○○さんと○○さんとYさん、入院してるからさ、ちょっと未来ちゃんその格好で届けてあげてくれない?」自分は、メイド服を着ていた。
頼みを引き受けてメイド服で台車を押す。後輩も一緒について来た。夕方18時頃だったので、夕食の時間とかぶってしまいそうだ。「あんた看護師のくせにこんな夕食時にさし入れ持ってきてー、って怒られそうだよね」などと話しながら、どんどん押した。「あーあ、せっかくメイド服なのにカチューシャ忘れちゃった…持ってくれば良かったなぁ」と後輩に話しかけると、新人看護師のIさんが廊下に現れた。Iさんは、白衣にメイド用のカチューシャをしていた。「あ、ああいうの! Iさん、ちょっとそれ貸して!」と頭から外してもらうと、ネコ耳と三つ編みまで付いたカチューシャだった。借りるのをやめた。
Kさんが名前を挙げた人は糖尿病で、6病棟に入院していた。一人目の人にごはんを渡した。後の二人、一人はYさんって覚えているけどもう一人の名前が思い出せない。また後で音楽室に戻って聞かなくちゃいけない。
Yさんを探す。Yさんは、食堂に居た。周りに数人友達が居る。全員コスプレをしていた。Yさんは私を見つけ、大きな声でわたしの名前を呼んだ。「未来ちゃーん! ちょっと聞いてくれない?」「どうしたのー」「わたしこれから、このコスをしようと思うんだけど(と、彼女はサクラ大戦の立て看板を指さした)、袴を届けてくれるって言った人がまだ着かないんだよね。わたしこれからライブがあるのに、どうしようー」Yさん、上半身は着物っぽいものを着ていたが下半身はパンツと足袋だけだった。「剣道部に行って袴借りてくれば?」と提案したが「美しくない袴だろうからダメ!」と却下された。Yさんの隣に座っていた背の低いコスプレ男子が「あー 美しさは重要だよね」と言った。
Yさんは何か適当な衣装に着替えることにしたようだ。着替えて戻ってきて、「あー ほんとにライブやらせてくれるのかなぁ?」と頭を抱え込んだ。できるんだかできないんだか微妙なラインらしい。わたしは「きっと大丈夫だよ」と無意味な励ましをしつつ、「ああ こんなにお喋りしてたらご飯が冷めちゃうなぁ」と別の心配をしていた。Yさんにはご飯を渡しそびれていたが、そんな場合でもないだろうと思って渡すのをやめた。
台車を押して音楽室に帰ることにした。途中くらいまで戻ったところで、後ろから誰か走ってくる。Jちゃんだった。「Yちゃん、ライブやるらしいよ!」わたしはまた台車を押して、屋上に向かった。文化祭の屋外ステージ、という感じの簡素なステージがあり、Yさんはその上にいた。わぁー、Yさんかわいいなぁ。何歌うんだろう、楽しみだなぁ。それは良いとして、ご飯はもう完全に冷めてるだろうな。
と思ったところで目が覚めた。うちの病院に音楽室はない。サイコルシェイムがアメリカで大成功!っていうニュースを見たからこんなことになってしまったんだと思う。