Author : yuzu

 


にあーちゃんが死んだ


今朝、猫が死にました。
この日記はひたすらそのことについてなので、もし偶然通りかかられた方は
そっと、ページを閉じられることをおすすめします。

にあーちゃんって呼んでた。にあにあちゃんって呼んでた。
にあーって鳴くからにあーちゃん。

事故死でした。
家の前でドンって音がして駆けつけたら、にあーちゃんが倒れてました。
頭から血が出てて
もう助からないと思ったけど、即死ではなくて
痛かったね苦しかったねきつかったね
母がダンボール箱を用意してくれて、そこに入れて家の中まで運んで

息を引き取りました。

今朝まで触ったんですよ。
私の車の上に寝てたんですよ。今朝
ねこ鍋の中にもいたし、家の中に入ってきてごはん食べる姿も見たし、
よしよしってなでたし
おはよう今日もかわいいねーって言ったし、
なのに


昨日まで母の布団の上に寝ていることが多くて、何度も見に行った
触るとびよーんと伸びて、それもまたかわいくて

もう今日からはそれがない
寂しい

当たり前だけど、暖かかった体は冷たく固くなってしまってます。
数時間前には生きていたのに

顔の当たりを触ると、ひげが手に触れるのね
その感触を覚えていたくて、この日記を今書いています。
時間が経つにつれてきっと忘れてしまうから。
忘れたくないから覚えていたいから

何時間か前まで生きてたのに
もう生きてない
これは夢じゃない現実

ああ、ああ

涙が止まる
けど、にあーちゃんって呼び始めたらまたすぐ出てくる。
まさに嗚咽ってこんな感じ。


家の外と中と自由に行き来させてたし、こういうこともあるのは仕方ないこととは思う。
でも、悲しいのはどうしようもない。

私は何もできなかった。
ただ側にいただけ。
ダンボール箱を用意したのは母。
中に新聞紙とバスタオルを敷いて、外に持ってきてくれた。
瀕死の時に、そんなことしなくてもいいのに
一緒にいてあげてよって思ったけど、
今、その母が用意してくれたダンボール箱の中にそのまま寝ている。
頭から血が出ていたのを吸ったタオルを取り替えてくれて、耳から血が出ていたから、そこにガーゼも入れてくれた。
そして枕元にはきれいな器にエサと水を用意してくれている。
お供え物として。
昼頃になったら、耳のガーゼを替えて、と言う指示を残して母は仕事へ行った。
父も出ていき、弟はちょっとの間、偲んで、夜勤に向けて部屋へ戻った。
私だけ、今、にあーちゃんと一緒にいる。

みんな今日くらいこの子の側にいてあげてもいいのに。

昨日、弟が猫の缶詰を買ってたのに、それも食べれなかったね。
今思い出したので1つ持ってきました。
食べたかったね。食べれなかったね。
食べさせてあげたかった。

2018年の秋に迷い込んできたよね。
いつの間にか家にいついて、他の猫に攻撃されても器用に、家の奥に逃げ込んで、決して外ではなく中に
上手だった。
いつの間にかそうやっていついて、小さい頃は凶暴で
触ろうとしても噛み付いたり蹴ったりしてたね。
それなのに、大人になったら全くそういうことがなくなって、触っても甘えてくるし、にあーちゃんにあーちゃんって言って可愛がったね。
まだ、その頃にはターちゃんも生きてて、ターちゃんのエサを狙って、弟が放り投げて、そしたら骨折しちゃったね。
それでも、たくましく生きてきたよね。
去年の秋には別の子猫を連れてきて、あなたが、首根っこつかまえて家に引きずってきたよね。
その子猫と長い間一緒に過ごしたね。
なぜかあなたは、その子猫のヒゲを噛み噛みして、短く切っちゃって。
クックックッって感じで、お髭の周りを噛んでたよね。

もう、その子猫のヒゲが短くなることもこれからはないんだね。
今はまだ短いのに。
きっと短いうちは、にあーちゃんが切ってたよねって何度も思い出すよ。

最近はお風呂上がりに脱衣場に来て甘えてたね
それから、料理をしようとすると台所に来て、ゴロンってなったりね。
してたよねー。

弟が椅子に座ってるとなぜかまとわりついて、弟が困ってたよ。

こんなに一瞬で命は終わる。

去年はばあちゃんもおじちゃんも死んで、猫、ターちゃんも死んだ。
1年経って、時々泣いたりしながらも、あの時はああだったねと思えるようになっていたのに
今度は、にあーちゃんまで。

ターちゃんが死んだ時には、おじちゃんにターちゃんが死んだよって聞いてもらった。
おじちゃんもその後すぐ死んじゃったけど。

でも、ばあちゃんが死んだ時もおじちゃんがいてくれた。
共有できた。悲しみを、その時間を。
それで救われてたところもあったと思う。

今はもう誰もわたしの気持ちを受け止めてくれる人がいないの

にあーちゃんが死んだよ
こんなに悲しいのに
聞いてくれる人が誰もいない

だからここに記す

猫が好きな彼に、去年から写真や動画を撮っては送ってた。
だから私のスマホにはたくさんのにあーちゃんがいる。

さっきまで、見ていたけど、もうこれが増えることはないのね

どちらも先月のまでしかない
今月に入ってからも撮れば良かった。

ある日には、紙袋の中に入る動画を撮りました。
突然出現した紙袋に、おそるおそる近づいて、中を覗いてオドオドしながら、頭を近付けたり離したり何度もしながら、覚悟を決めてえいやっと飛び込む瞬間。
紙袋に入りそうだなーと思ったからカメラを向けていたの。
そしたらそんな動画が撮れて、送ったら
これは本当にかわいいねって言ってくれた。
猫がいる生活はいいよ、
猫は癒されるよ、
あなたの癒しになるといいな、
そんな思いを込めて、うちの猫たちの写真や動画を送っていました。
でも、こんなにも悲しい。

猫は癒されるけど、悲しいね。

にあーちゃん、急にこんなに突然お別れすることになるなんて。

彼にも、にあーちゃんが死んだこと報告したけど、
彼は彼で帰国後、全く連絡が来ないから、まだ苦しんでいるのかもしれない。
そんな時に悲しい報告することになって悲しいな。
連絡来るといいな。相変わらずもう二度と来ないような気がしている。
縁が途絶えてしまったんじゃないかって。
どうか、そんなことはありませんように。


耳のガーゼを替えました。正午

信じられない

時間が経つほどに、そんな思いが出てくる。

時間は戻らない
分かってるのに、これは嘘なんじゃないかって思う。
また朝に戻って事故なんてなくて、にあーちゃんは生きてて
にあーって鳴いて私を見て、
そんな時間が流れるんじゃないかって思ってしまう。

猫が死んだら猫の魂はどこに行くのかと、そんな話をしたことがありました。
それをある人に言ってみると、
猫が死んだら猫という魂の集合体になるのだそう。
人は一人一人の魂のままだけど、猫は猫の集合体に。
そんな説があると教えてもらいました。
今、そんなことを思い出しているけれど
だから何、と思う。
魂なんて知らない。
にあーちゃんは死んだらどこにももう何も感じられない。
魂はどこへ行ってしまったの。
見えない。
あるのは亡骸だけ。

にあーちゃん、つい最近、去勢したばかりだったじゃない。
3月だったね。
他の猫とケンカして怪我して、あの時はエリザベスカラーをつけて
2週間、家に監禁状態だったね。
1週間後に傷口を見せに行って、さらに1週間後に抜歯をしに行ったね。
手術のときに剃りあげたところが、やっと少し毛が生えてきたところだったのにね。

悲しいな

今この瞬間も、一緒にいたかった
にあーちゃんって呼んだら寄ってきてくれる。
そんな時間を過ごしていたかった。
顔を体にスリスリってしてみたら、全然何も変わらないにあーちゃんの体。
体は無傷。
せめて綺麗な体で良かったって思うべき?

いつも握手してたよね
どこ、触っても嫌がらなくてね。

こんなに一瞬で。

今、12時30分
7時半からずっとここにいる。
もう5時間も経つの。
にあーがいなくなってから。

その間、泣きすぎて喉が乾いて水飲みに行ったり、トイレには立ちましたが。
触れるのはもう今この間しかないから
つい顔の周り(ヒゲを感じながら)や、頭や体を触るけど、
冷たい。
もう生きてはいないことを何度も何度も実感させられるけど、何度も何度も触っちゃう。
触りたいもん。
本当は抱きしめたいけど、それは無理だから。
抱っこしたい、にあーちゃん、抱っこしたい。

全部全部記録しておこう。
もしかしたら、しばらく見れないかもしれない。
思い出して辛くなるし。
いつか将来これを見てもきっと泣くと思う。
それでも、覚えていたい。
この感情、この感覚。

にあーちゃん、こんなに大きくなったね。
猫たちにも、お別れしなさいって連れてきたけど、知らぬ振り。
薄情だ。
こね、にあーちゃんにあんなに可愛がってもらったでしょ。
さぶ、にあーちゃんとお別れしてあげてよ
なな、あなたのお気に入りの箱使ってごめん、にあーちゃんとお別れしてあげて
いっちゃんはまだ帰らぬ。

にあーちゃんが今、寝ているこの箱は、なながよく寝場所にしていた箱でした。
母はそれをちょうどいいと思ったらしい。
その箱を1面だけ切り開いて、スペース広げて、そこに寝かせている。
正確には、その中に入れてみたけど窮屈そうだったから切り開いてスペース広げた、という表現が正しい。

お別れ悲しいね
私も一緒にいきたいよ
1人にしないで

にあーちゃんのいない世界で生きていたくないよ

今日、いつもとちょっと違うことがあったの。
いつもは夜中のうちに洗濯物を干すのに、昨夜は干すのを忘れていて、
今朝思い出して干しました。
その時には洗濯物干すところの下にあったねこ鍋に、にあーちゃんは寝ていて
干しながらなでた。
もし、私が昨日のうちに洗濯物を干していたなら、時間にちょっとズレが出て、
あの瞬間、事故に遭うことはなかったんじゃないか。

母も言いました。
今日はたまたま猫のエサ入れの器を全部綺麗にして、美味しい餌をあげたのだと。
きれいな器で美味しい餌を最後に食べられたのね。
缶詰だけ、食べれなかったね。
もしも、もっと早く缶詰をあげていたら、やっぱり時間がズレて事故には遭ってなかったかもしれない。

にあーちゃん、かわいそうに
痛かったね痛かったね

手を差し伸べると寄ってきてくれて、手に頭をスリッと擦りつけてくれる
その瞬間が大好きでした。
私はその度に、なんてかわいいの〜!って言った。
にあーちゃんはなんて可愛いんでしょうって何回も何回も言ったね。

こうして書きながら、にあーちゃん、そうだったよねって言いながら泣く。

そういえば昨夜は、ヤモリだかトカゲだかを咥えて持ってきてました。
春になって生き物を捕まえてくるのがブームだったね。

思い出したまま、書いてたら話があちこちに飛んでます。
でも、全部記録したいから、今13時すぎ。
雨が降り始めました。
この雨で道路に流れた血は洗い流されるのだろうな。

にあーちゃんが事故に遭った時、ちょっと排便がありました。
それは片付けた。
最後のにあーちゃんのウンチ。

でも、今日、朝から雨が降っていたならきっとお外に行かなかったのにねえ。
天気予報では夜のうちから雨ってなってたのに。
今朝起きるまではこんなに悲しいことになるなんて全く思ってなかったのにな。

にあー、にあー
もう私の声に反応してはくれないのね。
あなたのお髭だけが、私の手をくすぐる。

2018年の秋にうちに来たみたいだから、1年9ヶ月
そんなに短い期間だった?

ちょっと一旦ここで保存する


23:28より追記

大学時代の友達に猫が死んだ話を聞いてもらってました。
大学のときも飼ってたから長生きだね、って言われた。
その猫じゃないと訂正したけれど、大学の時はどの猫を飼ってたのかな。

猫は出会いと別れを繰り返してるけど、どの猫が死んでも悲しいって言ったら、
慣れるものじゃないよね、って言ってくれた。
本当に。
全く慣れない。どの猫に対しても一度きりの出会いと別れ。

にあーちゃんは今いる猫の中でも好きな猫だったから、余計寂しい。
去年ターちゃんが死んで5匹から4匹になったのに、こねが来てまた5匹になって
でも今日、にあーちゃんが死んでまた4匹になっちゃった。
4匹も5匹も変わらないと思われるかもしれないけど、全然違う。
もちろん賑やかさも、存在感の重みも。

それにしても聞き上手な子だわ。
私は誰かのこんな話にこんなに適切に返せる気がしない。
参考になるわ。
明日、返信しよう。

連絡が来ないんじゃないかと心配性していた彼からも久しぶりに返信が来ました。
やっぱりまだ状態は思わしくないそうで。
海外にいた期間が長かったからかしら。+コロナで自粛期間もあったからなおさら?
それでも返信もらえて、そんな内容だったとしても、何も分からないより全然いいな、って思う。
こういうことを伝えるべきなのかな。
私も最近病み気味だから余計に言葉を選べなくなってる。
聞き上手になりたいな。
朝、猫が死んだ報告のLINEを送って、しばらくしたら既読になってて、
数時間後に、そちらはどう?って聞いたら
夜に返信が来ました。
朝のLINEが既読になった時点で、読んでくれたんだなって思ったら、
少し心が軽くなりました。
猫の死を共有できた気がして。

にあーちゃんを見てて、こんなに悲しいのは愛があったからね、って思った。
あと、時間を共有したからね、とも。
今までも、だし、これからも時間を共有したかった。
一緒にいるということ、そこに存在を感じられるということ。
時間を共有することが愛の深さに関係する気がする。
だから、私は彼と連絡を取っていたいなって思う。
そこにいることを感じていたい。ただそれだけでいいんじゃないか。
にあーちゃん見てて、そんなことを思いました。

図書館の本をそろそろ返却するけど、今回は1冊も読めてない。
こんなこと初めて。
先週はジョジョを見てたし、今日から1冊でも読もうかと思ってたけど、
そんな気分ではなくなった。

にあーちゃんがいなくて悲しい。
お別れなんてしたくない。

でも、横たわっているにあーちゃんはもう起き上がらない。
覚えていたいのに、絶対いつか忘れちゃう。
いやだ忘れたくない。

こんなにたくさんの言葉を綴ってきたけど、全然足りない。
にあーちゃんの体を触ってたら、まだ毛が抜けました。
春は抜け毛の時期だからね。
体を触るとなんともいえない触り心地で、つるつる?してるような滑らかな肌触り。
オス猫なのに小顔で、きれいなタイプの猫でした。
ふすまなどで爪といで、ボロボロになってます。
あちこちにそんな痕跡を残して、いくのね。
いつもサンルームの座椅子やねこ鍋にいたね。
座椅子に寝てて、私が近づいたら、側にある爪とぎポールに手を伸ばして、寝たままで爪とぎ。
その光景も何度も見たね。
大好きだったな。
足を骨折してたから、他の猫がするようにはできないから、
足を前後にびよーんと伸ばしてお腹を床につけて寝てる光景もしょっちゅう。
ソファや籐椅子でもよく寝てたし、最近は出窓でもよく見かけた。

サンルームの座椅子に寝てる時に、部屋の中から、にあーちゃんって呼ぶと、いつも頭をこっちに向けてくれた。
そして、その姿がかわいくて近付くと、いつも上記の爪とぎ。

こんなことを書いてたらまた泣けてきて号泣する。

なぜか、いっちゃんが寝ていた場所が気になるようで、
いっちゃんがご飯や水飲みに行ったら、すぐ、いっちやんの寝てた場所に寝てました。

にあーちゃんの体にも何度も顔をうずめてスリスリさせてもらった。
暖かくて、ふわふわで幸せだったな。

にあーちゃん、にーあちゃん、にあーん、にあにあちゃん、
ふう(本当はこれが通し名)
と、いろいろ呼んでました。

悲しい。
もう17時間も経つ。0:20
今日はここまでにしよう。
 

2020年06月03日(水)


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