その１。今朝の都電。かーいらしいレインコート着た幼稚園児が乗ってきた。本人、お気に入りらしく、すんごくゴキゲン。
　そして、タイミング良く（？）車内ガラ空き。彼女は、「座りたい」と母に訴えた。
　だがしかし、「ダメよ。レインコートが濡れてるから、座席も濡れちゃうでしょ。座りたかったら、脱いでから」と、母は却下。確かに正論。
　「座りたい」と「お気に入りのコートは脱ぎたくない」のジレンマに悩む幼稚園児はチャーミングだったよ。そして結局、コートの方を取ったところが女の子だったね。

　その２。先週土曜日、大塚駅で。目黒だか目白だかで車両故障が発生したとかで、十数分間、電車が止まっていた。
　わしは、池袋行きたかったんで、「そのうち動くだろー」と、ぼへらーと立っていた。わしの前には、並んで座っている親子がいた。おそらく小学１年生と思われる男の子と、父親だ。
　やがて子供は、待っているのに飽きてきたのか、父を質問攻めにし始めた。
　それに対する父の答えがシュール。「いつ動く？」に対して「もうすぐ」。「もうすぐって何時？」に対して、「わからない」。
「今日中に動く？」「さあねえ」「ええっ、じゃあ今日お家に帰れないの？！」「動かなかったら、帰れないな」「やだよう、お家帰りたいよう（半泣き）」
　……コラおやじ。いくら可愛いからって、子供で遊ぶな。（何か、困ってる顔がものすごく可愛い子供なのだ）
　まだ昼の２時なんだから、万が一今日、全休になったとしても幾らでも代替交通機関はあるだろーが。もし無かったとしてもここは駅、最終手段「たくしー」の発動も可じゃないか。
　まあ、その直後に「お待たせ致しましたー」と、電車は発車したのだが。
　それにしても、最近になく素直なおこさまであった事よ。

新瀬